90才代の男性患者Aさん、主訴は頻尿。本日で4回目の治療となります。
ニコニコ顔で来院されました。
「先生、鍼は効くみたいじゃ!夜中に3~4回トイレに行きよったんが、2回になった。」
思わず、手を叩(たた)き喜ぶ私。
「Aさん、それは良かった!この調子でやっていきましょう。」
朝から縁起のいい話が転がり込んで、俄然やる気になる私。
さて、前々回にあった左足首のむくみは、見えません。しかし、毛細血管が拡張し皮膚を通して、透けてみえる細かい糸ミミズ様かたまりが目立ちます。
これを、細絡(さいらく)と呼びます。江戸時代の鍼灸師は、三稜鍼(さんりょうしん)と呼ばれる鍼で、瀉血(しゃけつ)し気の巡りを良くしていました。しかし、現在は、医師以外の瀉血は違法となります。
そこで、今回は左足の細絡(さいらく)の目立つ内踝(くるぶし)および、足底11ヶ所に3壮づつお灸をし、7ヶ所に置鍼しました。
右足は内踝(くるぶし)、足底に10ヶ所3~4壮のお灸のみとしました。そして、パイオネックスを左足に7個、右足に3個で終了。
Aさんは、ご高齢のため、徐々に刺激を増やしている状態です。
3日後の来院を楽しみにしています。