30才代の男性Bさん、リラックスすると咳が出てノドが痛くなり、ノドがイガイガするそうです。また、腰は屈(かが)めたり朝起き上がる時、痛くなるそうです。
山元先生は、合谷診で右手を選択し、右手の上腕診をされます。
そして、側頭部のY点12内臓点の肺点(髪の折り返し点、イラスト参照)を探りながら、
「これと、これと、これは・・・こっち?」
「はい。」
右側頭部にゆっくり置鍼されます。今度は、左右腕の肘窩横紋(ちゅうかおうもん=肘の内側横すじ)の外側に単刺。これは、肺経の尺沢(しゃくたく)穴ねらいだと思います。
「これで、ノドは?」
「あっ、ノドの痛みは取れました。」
側頭部以外にも肺点は存在します。正中線から左右に1cmの幅で、髪際から頭の頂点(百会=ひゃくえ)に向かった2本のラインに12の脳神経と12の内臓合法点が同じ場所に仲良く共存しています。ここの髪際から9番目のツボが肺点。
「肺点というのは、ピンポイントでここにある。」
と山元先生、頭頂部の肺点に置鍼をされます。そして、今度は左側頭部の肺点にも置鍼です。この2つの肺点でBさんは・・・
「ノドのイガイガが取れました!」
「ほら?・・・腰はどうですか?」
「曲げた最後が痛いです。」
今度は、腰ねらいです。Iソマトトープ(小さな人型)が耳たぶを頭として、逆さまになっており、腰椎が耳のウラ側にあるのです。山元先生は、爪で丁寧に探りながらツボに置鍼されます。
「これですね?」
「ハイ!」
「耳鳴りはしない?」
「しないです。」
「これ・・これ・・・あ~~これか?」
「そこです!」
「腰はどうなの?」
「曲げた最後がまだ・・・・」
「ほう・・・(3本目を置鍼)・・今度は?」
「あれっ⁉️」
「いいですか!・・それがほしいの!」
とニコッと笑顔のBさんと山元先生でした。
追伸:咳止めは、眉毛の上のE点をねらってもいいそうです。「E点=胸椎=肺と関連」