空腹健康法(その2)

私は、京都の山奥、美山町に10数年住んでいました。当時は3人の子供と嫁さんも一緒でした。そして、お利口できれいなミミという白ネコが家族の一員。そのミミがある日、テレビの横で、グッタリと横たわり、全く動かなくなりました。

「ミミ、どしたん?」

まじまじと、ミミを見回しました・・・どこか、変?・・・

「ミミ、あんた、その足(左の前足)どしたん?」

左前足がうちわのように腫れ上がり、ピンクで1cmくらいのキズが2本。どうやら、マムシに噛まれたようです。わざわざ、テレビの横に寝込んだのは、家族がいつもテレビを中心に夜はゆっくりするのを、知っていたから・・・・見守ってもらいたかったのでしょう。

2日間ほど、エサも食べず、ただただ横たわっていました。すると、翌日の3日目には起き上がり、何事もなかったかのように生活を始めたのです。この時、「ミミは偉い、カラダの治し方を知っている❗️人間も同じ動物、病気をしたら、何も食べず寝るのが一番。」と肝に命じたものです(最も、人間がマムシに噛まれて、治療を受けなければ、死んでしまいます)。

これが、前回の小冊子「空腹健康法」で述べていたサーチュイン遺伝子の働きによる全身の細胞の活性化です。この小冊子には、もっと怖いことが書かれています。近代栄養学の父、ドイツ生理学者カール・フォン・フォイトの提唱した肉食礼賛理論に振り回されて、アメリカでは急激に生活習慣病が増え続けました。ついには、1977年にアメリカ国民の健康を大変憂いて、「マクバガンレポート」が出される事になったのです。

生活習慣病の原因は、高カロリー、高タンパク、高脂肪、高精白の食事と指摘。病気を避けるためには、これらを取り過ぎない事と結論を出しました。にもかかわらず、アメリカの地方都市は、肥満に溢れています。肥満が普通と思っている人々が多いのに驚きます(2006年ケンタッキー州ルイビルでの3か月滞在)。

しかし、今だにカール・フォン・フォイトの栄養学が、世界中の栄養学の教科書の中枢を占めているそうです。この栄養学を信じ込んだ俳人、正岡子規がその犠牲者。もともと大食漢だった子規は、35才で没する1年前の日記には、毎日食べた物を一つ残さず記録しました。

朝食、昼食、間食、夜食・・・一回の食事で何と4杯のお粥あるいは麦飯を食しておられます。鰹の刺身、なまり節、牛乳等、重病人が、無理矢理食べて、疲れ果てています。弱ったカラダに強制労働。まさに拷問です。

この小冊子には、もっとリアルな事がたくさん載っています。興味ある方は、どうぞ!

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