運送業を営む50才代の男性患者Cさん。ケンビキ(肩甲骨の内側)が痛く来院6回目です。初診の頃の痛みが10としたら、今回の痛みは半分の5くらいです。しかも、運転中の痛みがが5で、普段の生活では痛みを感じることは、なくなりました。
合谷診(人差し指と親指の間の触診)をしても、あまり反応がないので、正中線から4.5cm左のオデコの生え際にある圧痛点(C点といいます)に7本置鍼。
それからは、
上肢⇄下肢(山元先生が唱えておられるのを、私なりに解釈)左を上にして横向きにベッドで寝てもらいます。Cさんは、
「ここが、この一点(左肩甲骨の下の方)が痛いんよ・・・」
と、左肩甲骨にある圧痛点を私に、示してくれます。それに対して私は、骨盤の左腸骨の圧痛点をさがします。
「ちょっと待ってや・・・・ここじゃけん・・・ここどうなん?」
「・・・・」
「そしたら、ここ・・・・・?」
「・・・・・・」
全く、反応がありません。
「ちょっと、まってや・・・移動するけん・・・」
Cさんの背中側から圧痛点を見つけていたのを、お腹側からに変更しました。すると、Cさんの左肩甲骨の圧痛点に対応する骨盤の左腸骨のポイントが明確に分かりました。
「ここは、どうなん?」
「そこじゃ!」
やっと見つかりました。そこで、長くて太い鍼(2寸5番鍼=6cmで直径0.25mm)を刺します。
「来た・・・・・肘までシビレる!」
お尻に刺したのに、肘にシビレが来るのです。
「これで、どうじゃろ?」
「・・・・・・ええ感じじゃ。」
どうやら、Cさんのケンビキ(肩甲骨内側)痛はひとまず解決できたようです。