父親は全て分かっていた

小学校の時から、本が嫌いで、国語の成績が悪かった私。父親が心配をして、少年少女世界の名作文学という分厚い本を買っくれました。例えば「日向が丘の少女」など、

「面白いのう~」

と読んではいくものの・・・・「あ~しんど!」

途中で、外に飛び出して日が暮れるまで遊びました。近所には子供たちが、クモの子を散らした様にあふれかえっていたので、木登り、川遊び、ビー玉、ボール遊び何をしても楽しかったのです・・・・あれから50年以上も経ちましたが、相変わらず本読みが嫌いなままです。それから、子供のころ出来ていた算数が、今では苦手。数字を見ると頭が凍りついてしまいます。

そんな私ですから、文章を書くのが最も苦手。手紙を書くのに半日費やすこともありました。前の嫁が、フリーライターだったため、文章を書けない私に呆れ果てていました。

私の事を一番よく分かっていたのは、父親だったようです。2か月で大学をやめ、アルバイトをしていた私に芸術の道を進めてくれました。また、小学校の時、神経性胃炎だった私を指圧で治してくれたのは、父親でした。その原体験で、私が鍼灸師への道を選んで行ったのです。

こんなに不甲斐ない私ですが、辛抱強く見守ってくれた父親に、感謝しかありません。

「とうちゃん、本当にありがとう。」