指が鍼

1年前から、膝痛、足ウラのしびれ、腰痛で週1回のペースで通院される60才代の女性患者Aさん。通院のおかげで、膝痛、足ウラのしびれ、腰痛はなくなりました。現在は、体調管理で来られています。ところがAさんは、鍼があまり好きではなく、パイオネックス(円皮鍼)も肌が敏感なため、貼ることができません。それで、指を軽くふれるだけの操法をしています。

本日は、歯痛と口内炎そして、左足首がたまに痛くなるのが気になります。今回は、合谷診人差し指と親指の間の触診)をし、本来なら鍼を刺すべき個所に、指を軽く触れると合谷の脳、頚椎、胸椎、腰椎に対応するところが、ゆるむかどうか、試してみました。

Aさんには、ベッドに仰向けになってもらい、合谷診。その結果、右手で、Aさんの右耳周辺のD点(腰)、左手でオデコの生え際の脳点、A点を軽く触れます。これが、鍼に換わる指の治療です。指は合計10本あり、一度に何ヶ所も触れることが出来るので、思ったより効率的です。そして、Aさんのカラダが反応してきます。

「左足首が、ジンジンしてきます。」

やはり、気になっていた左足首に反応が出てきました。皮膚に触れる操法をしていると、古傷が様々な反応をする事があります。Aさんの場合は、古傷ではありませんが出てきました。しばらくして治(おさま)ったので、左の合谷をチェックすると、痛みが無くゆるんでいました。

「今度は、右の腰がジンジンしています。」

しばらくすると、ジンジンが治りました。右の合谷をチェックすると、やはり痛みは無くなりゆるんでいます。

これらの事から、Aさんの様に鍼が合わない人でも、山元式新頭鍼療法の考え方を実施する道があるように感じました。