皮膚へのアプローチ

1年前から、週1回のペースで通院されている60才代の女性患者Bさん。当初は膝から下がジンジンとして、ご自身の足だと思えないほどでした。半年ほどして、下半身の問題はほぼ解決。現在、歯が痛いのが気になります。ところが、先週の土曜日、突然右膝内側が痛くなりました。それから、徐々に良くなったので、階段を普通に降りたところ、再び痛くなりました。

Bさんには、鍼治療をしません。指で軽く触れるだけの治療の方が、Bさんには合っているからです。右膝痛が主訴のBさんに、ベッドで仰向けになってもらい、右肘(痛みのある右膝では、ありません)の内側圧痛点を探し、そこに軽く右手中指を置きます。

「何かカラダに変化が出てきたら、教えてください・・・眠くなったら眠ってくださいね。」

10分経過

「右膝がだるくなってきました。」

15分経過

「今度は、ジンジンしてきました。」

20分経過

「左足首からくつ下を履いた感じでジンジンします。」

25分経過

「全部が、治(おさ)まってきました。」

今度は、仰向けのCさんの頭側に回り、Cさんの後頭部を両手のひらで、すくうように保持します。そして、後頭部の皮膚を軽く手前に引いていると、

「腰(仙骨)が、引っ張られている感じです。」

『やはり!頭蓋骨⇆仙骨は確かなようじゃ・・・今度は、ゆるめてみよう。』

後頭部の軽く引っ張っていた皮膚を、ゆっくりとゆるめてみました。

「今、腰はどうですか?」

「ゆるみました!・・・・・・歯が少し痛くなってきました。」

そこで、Cさんの足元に移動します。左足の踵(かかと)を左手で保持し、右手中指をCさん足の甲の圧痛点に軽く置きます。

「腰がだるくなってきました。」

「そしたら、腰を意識してください。腰に息を通すように、吐いてください。それをしばらく続けてみてください・・・・・・どうですか?」

「治(おさ)まってきました。」

治まったところで、治療終了。あとは、10分ほどベッドでゆっくりしてもらいました。

膝の痛みは無くなりましたが、歯痛はあると思います(聞くのを忘れました)。

  • 次回、その後の経過を伺おうと思います。