70才代の女性患者Aさん。非常に素直で明るい性格のためか、カラダも素直に反応します。
「今日は、左脚がここ(腰の外側)から、ここ(膝の外側)まで痛いんよ。」
という事で、合谷診(人差し指と親指の間の触診)をすると、脳、頸椎、胸椎、腰椎の主に右に反応(コリ、痛み)があります。脳点(1本)、A点(右2本、左2本)、E点(右本)、D点(右2本)の置鍼で、左右の合谷(人差し指と親指の間)がゆるみました。これは、基礎治療。脊椎がゆるみ、自律神経が活性化します。
次に、痛い左膝周辺をねらいます。左側頭部と左耳ウラのG点と、左オデコ、生え際奥のH点に置鍼。
「これで、膝はどうですか?」
「ここ(大腿外側)は、痛ない・・・けど、ここ(膝蓋骨周辺)だけに痛みが残っとる。」
頭への置鍼だけで、膝痛が治るのがベストですが、私の実力ではまだ無理です。そこで、山元式新頭鍼療法(YNSA)の膝痛を同側の肘で取る治療を行います。
膝と肘は全く相似形で、圧痛点が現れます。これは真理です。患者さんから痛い個所を聞き、丁寧に圧痛点を探すだけのことです。その結果、13本左肘周辺に置鍼。
「今度は、右肘が痛なった!」
左半身が変化したので、右半身が反応したようです。
「そしたら、右の膝を診よわい(診ます)。」
右膝外側に3本置鍼して、
「右肘どんなん?」
「痛ない。」
後は、大好きなフォークソングを聴きながらゆっくりしてもらいます。膝痛はなくなり、秋晴れのCさんでした。