60才代男性患者Cさん・・・20年前に、落差が1mのところから転ろび、それ以来、膝痛に悩んでいます。膝の痛い個所に鍼やお灸をする治療を受け、ある程度は、良くなるのですが、それ以上良くならないので、鍼灸治療はやめていました。
今回、来院されたのは友人の紹介によります・・・患部に触れず、頭や肘に鍼を刺すという事に、興味を感じたそうです。
Cさんは、随分膝が痛そうで、引きずるように歩いています。イスから立ち上がるときは、必ず机などをつかまないと、立つ事は出来ません。
早速、合谷診(人差し指と親指の間の触診)、上腕診(肘内側の横紋の触診)で頸椎、腰椎に反応があり、左右それぞれに1本づつの置鍼で、ゆるみました。
首診では、左側腎、膀胱、三焦に1本づつ置鍼すると、肝、心包、大腸もついでゆるんでくれました。右側は、腎にのみ反応。2本の置鍼でゆるみました。
少し専門的になるのですが、腎、膀胱、肝のツボは膝を流れています。そのためこの治療だけで、Cさんの膝に影響を与えていると思われます。次に、側頭部のIソマトトープ(小さな人型)の膝に当たる個所に置鍼です。
「Cさん・・・ここらあたり、痛いところを、教えてください・・・」
「そこ、そこ痛いです。」
「・・・・どうですか?・・・・ちょっと、立ち上がっていただいてよろしいですか?」
「???????さっきまでが、ウソ・・・・のようなんですが・・・普通に、立ち上がっているんですが・・・・ウソでしょう?」
「痛みは・・・どうですか?歩いてみてください・・・」
「・・・左膝は・・・・痛くない・・・左足首が痛いです。」
「そしたら、左足首をねらいますね〜・・・・・どうですか?」
「・・・・ふ〜ん・・いいですね❗️こんなに早く治るんですか?」
などと、会話をしながら反対のIソマトトープ(右側頭部)に2本置鍼。左肘、上腕に鍼を刺して抜き終了としました。普通に歩いて帰られるCさん、今週中に来られます。どのような経過になるのか楽しみです。