昨日の山元式新頭鍼療法(YNSA)上級コース2に参加して、YNSAだけで治療している先生方がそんなに多くないのに驚きました。その理由は、察しがつきます・・・長年、それぞれの流派の優れたところを、もうすでに体得されているからです。誰だって、そんな良いものをおいそれと捨てたくは、無いです。
私の場合は、2001年から操体法という民間療法を学んでいましたが、鍼灸師の国家資格を取ったのは、7年前。その後どこの流派に所属することなく、操6C点体法と鍼灸を融合した治療法を探っていたのです。そんなフーテンの寅さん状態の時、YNSAに出会い鍼灸はこれで行くと決心がつきました。私の場合は、捨てるものが無かったのです。
いずれ、操体法や造形行為と融合する治療法が出来ればいいと思っていますが、YNSAの奥のふかさにハマってしまい、今はそれどころではありません・・・で、本日の患者さんは、60才代の女性Aさんです。
Aさんは、1か月ぶりの来院。左肩甲骨の下が痛くて仕方がないのです。そこで、合谷診と上腕診。
合谷診(人差し指と親指の間の触診):左・・・左側から治療していきます。
上腕診:左頸椎(1)、胸椎(2)、腰椎(1)
:右脳幹(1)、小脳(1)
( )内の数字は、圧痛がなくなる置鍼数。これで基礎治療ができ、自律神経が整ってきました。これから、主訴の「左肩甲骨の下痛」対応となります。ヒタイの生え際に沿ったラインにA点、B点、C点とあるのですが、肩治療には、B点あるいはC点が有効です。今回は、C点に3本置鍼。
「Aさん、肩甲骨どうですか・・・・」
「・・・・何か、軽くなった感じ・・・・高くあがる(腕を後ろに回し肩甲骨の上方へ)。」
「えっ・・・本当ですね・・効きましたね。」
「ふふふ・・・右の方が上がらない・・・」
確かに、痛かった左腕の方が楽々と肩甲骨の上に上がっていました。そこで、右のヒタイのC点に1本置鍼。
「ふふふ・・・上がった」
Aさんの後ろに回って手の位置を見ると、同じ様にしっかり上がっていました。C点恐るべし❣️