前回の症例「ネンザの高校生」が2週間後に、再び来院。
「右足の内側の痛みが、外側に移動したんですけど・・」
どうやら、1度目の治療でかなり回復したので、普通に練習をしたようです。その結果、
無意識に右足の外側を使い炎症を起こしてしまいました。
まず、氷と水を入れ0度にしたビニール袋で、患部を冷やします。
「どう?気持ちいい?」
「ハイ、気持ちいいです。」
この感覚が大切です。患者・K君の表情、態度を敏感に察知しましょう。
続いて、患部の範囲を探し出します。皮膚をつまみ、痛い所が患部の範囲です。
前回の治療時は、ネンザをしてから2週間経過していたのですが、明確に
「形態的連動」が現れていました。
「形態的連動」というのは、K君の右足首内側のネンザが起きた瞬間、その負荷が対角の左手首内側に移動し、ダメージを軽減させる自然法則のことを言います。その法則は時間にも左右されます。1ヶ月ほど経つと右足首への負荷が、左足首にも移動し、それ以上経つと同側の右手首にも移ります。
K君の場合、ネンザから1ヶ月経つので、反対則の左足にも出ているはずです。
まず患部の右足首の範囲を皮膚をつまみながら探します。確かに外側に広がっており、
つまんだ痛さも、外側の方が痛いそうです(薄みどりの斜線部)。
患部の右足首に対応する左手首の最大圧痛点は、やはり外側に集まっていました。今回は、連動部位(水色の斜線部)の中のツボに鍼とお灸。圧痛点が無くなるまでしつこく治療しました。
前回では、治療しなかった左足首の連動部位(水色の斜線部)にも、しっかり圧痛点が移って
います。こちらも代表的なツボに置鍼。
連動部位の圧痛点を治療することで、患部の治療になるのがポイントです。
K君、練習疲れのためか、気持ち良さそうに眠っているので、置鍼したままにしました。
「じゃ~ 、ゆっくり起きて下さい。どうですか?」
「あっ、大丈夫です!」
「これで、遠征行けるね~~」
「ハイ!」
と、K君にっこり。
12月25日から大阪、静岡そして、春の高校バレーに出場のため
東京に遠征です。
ガンバレ新田高校\(^o^)/