東京オリンピックで、野球チームの銀メダル以上が決定しました。そこで、五輪公式球になっている日本製のボールが話題になっています。理由は、アメリカメジャーリーグの使用球が均一でなく、よく滑るため、投手が違法に松ヤニを使用しているからです。日本製のボールは均一で滑らない思いやりのあるボール。はるかに品質がいいのです。日本の投手が野球の国際大会のたびに、このよく滑るボールに慣れる事が勝敗のカギとなっていました。従来の国際大会では、このよく滑るボールが公式球となっていたのですが、今回は、日本で普通に使用している公式球が使われています。
その公式球を使ったアメリカの投手が、動き始めました。その記事を引用します。
『いまだに議論紛糾が続くこの“滑るボール”について、「粘着物質問題を解決する!」と声高に叫んでいるのが、現在アメリカ代表として五輪を戦っているジョー・ライアン投手だ。7月30日のイスラエル戦で6回1失点の好投を見せた右腕は、五輪公式球となっているSSK製のボールについて訊かれると、「五輪予選から帰ってきたときから、持ち帰れるだけ持ち帰ってみんなに見せたんだ。世界最高のボールだよ」と称賛したのだった。
これまではローリングスのボールを使っているライアン。同社のボールは滑りやすく、さらにサイズも一定でないことから、多くの投手が何かしらの“対策”が必要とされてきた。しかし25歳の米国代表右腕はSSK製のボールを「このボールは均質だ。粘着物質はまったくいらない。ロジンバッグも触れる必要すらないよ」と語り、その質の高さに感動した様子。
さらにライアンはこう続けた。「このボールはアメリカでも必要だよ。アメージングだ、完璧だよ。打者も気に入っているし、投手もみんなこのボールを気に入っているよ。SSKはこれを作るのに素晴らしい仕事をしている。僕たちにはこのボールが必要なんだ。粘着物質に関する現在の問題の多くを解決できると思う」として、メジャー球界への導入を熱望したのだった。
これはライアンだけに限った話ではなく、これまで日本のボールに触れたことのある関係者の多くが似たようなコメントを残している。ただ、利権なども絡んでことはそう簡単な話ではないというのが実情だ。しかし、投手の“悲痛”な叫びを考えれば、機構はボールの質を改善するか、日本製に変更するという案を真剣に考えるべきなのかもしれない。』
数年後には、日本製のボールか、日本製と同質のボールが、メジャーリーグを含め国際大会でも普通に使用されると思います。