医学的説明が出来ない

 

針金細工で花を作る趣味をお持ちの40才代の女性患者Aさん。首、肩がパンパンに張っています、そのため、腕の回りも良くありません。また、足ウラ、ふくらはぎにも張りがあります。

合谷診:(人差し指と親指の間の触診)左→左上腕診、左膝診を行う

上腕診:頸椎(0)、胸椎(0)、腰椎(0)、脳幹(0)、大脳(1)、小脳(1)

膝診:頸椎#1~7(2)、胸椎#8(1)、腰椎#5(1)、大脳(0)、小脳(0)

首診:右肝(0)、右胆0)、右心(0)、右大腸(1)、右三焦(1)、右胃(1)、右脾(1)、右小腸(1)、右肺(1)

左腎(1)、左膀胱(1)、左心包(1)、左大腸(0)、左三焦(1)、左胃(0)、左脾(1)、左小腸(1)

上記の治療で随分首が緩みました。ただ、右の首元と左肩(三角筋)と肩甲骨の下が痛みます。そこで、見つけている右足にある頸椎治療点に糸状灸(しじょうきゅう→糸のように細い灸で焼き切ります)をすえると、首元の痛みが無くなりました。ただ右三角筋の前側に痛みがあるので、その治療点に糸状灸をすると良くなりました。

今度は、左の肩甲骨の下が気になります。そこで、左足の治療点に糸状灸。糸状灸の威力は絶大で1~3回で十分効きます。しかも、量的には非常に少量で、誰でも作ることが出来ます。こんな便利で安価な医療品はありません。鍼灸師として普及していきたいです。

さて、Aさん今度は左肩(三角筋)に痛みが残っています。その治療点に2カ所糸状灸をすると、

「肩がポカポカする・・・・それに、足ウラの強張りが無くなってふくらはぎも柔らかくなりました。」

「あああそうか・・・ついでに、足まで良くなったんだ・・・・やっぱり、頭の鍼と足のお灸はセットにすると、良く効きますね。」

Aさんには、お灸の艾炷(がいしゅ→米粒大の円錐形)作りを指導しているので、今度はもっと簡単な糸状灸をやってみるようにお伝えしました。ただ、見つけた治療点の症例をあげることは出来るのですが、その医学的説明が出来ません・・・これから1年は、この勉強に費やされるようです。