踵重心

 

私は20年ほど前離婚し、アメリカのペンシルベニア州ステートカレッジという学園都市で、安アパートに住み、皿洗いの仕事をしていました。可愛い3人の子供とは、それっきり、人生のどん底。

こんな時、目標を持つと何とか生きていけます・・・・それは、「世界一の皿洗いになろう!」でした。そこで、まず最初に考えたのは足元。当時履いていたスニーカーに不備を感じていたので、地下足袋(じかたび)に履き替えたところ、圧倒的に作業効率が上がったのです。地下足袋はワラジ生活を靴生活に変える時に、生まれた生活の知恵だと思います。

江戸時代、人々はワラジを履いて生活していました。ワラジの素晴さは、まずエコロジー。藁(ワラ)から履き物を作るという発想は、米文化が生活の中心にあったからなのでしょう。私は友人から戴いた布でできたワラジを履いて生活しています。ワラジを履いて踵重心の生活をすると動きが軽快になります。この感覚が大切です。この感覚がアメリカのステートカレッジで皿洗いをしていた時の感覚です。

私は地下足袋の踵を使ってクルクル回転してあっという間に皿洗い、片付けをしていました。当時「ヒロ」と呼ばれており、私が夕方からのシフトで登場すると、「私のヒーローが来た!」と叫ばれ、「忍者」と呼ばれていました・・・・今では、皿洗いは不得意なのですが・・・・

とにかく、踵重心の生活・・・古来からの日本の生活を取り戻すことから、始めています。