昭和41年4月7日(木曜日)に森下敬一先生が、東京都赤十字血液センター技術部長の折、参考人として国会で述べられた言葉を、昨日から続けてご紹介します。
『私たちは新しい血液理論をすでに十年ほど前から提唱しておりますが、ガン細胞は赤血球からできるという理論は、私自身が五年前に書きました血球の起源という本の中にはっきり明記しております。昨年の七月にフランスの一流のガン研究者であるアルペルン教授が、これはオリジナルを私読んだのではございませんので、はっきり申し上げられませんが、マッチというフランス第一流の自然科学雑誌の中にガン細胞の増殖のしかたはどうも従来の考え方ではいけないらしいということで、どうももっと小さな血球様の細胞がお互いに融合し合って、そうしてガン細胞に変化をしているのではないかというような、私の考え方にたいへん近い理論を去年提唱しております。このオリジナルをぜひ私も検討したいと思っているわけですが、そういう考え方が出てきているように、ガン細胞というものは体内では決して分裂増殖をしておらないということを、私は確信を持って言えると思います。ぜひガン研究者にはこの点を既成概念にとらわれないで事実に忠実にひとつ御検討を願いまして、ぜひ再検討を試みられるようお願い申し上げたいと思います。
このガン細胞というものが分裂増殖しないということになりますと、当然治療対策は変わってまいります。現在は分裂増殖しているのだということで治療対策が立てられているわけですが、私はそうでないという考え方でございまして、もしそうでないということになりますと、当然治療対策は全面的に変えられなければならぬということになってまいります。ガンの治療対策としまして最も基本的なことは、先ほど申し上げましたように、ガン細胞は赤血球からつくられているわけでありますから、分裂増殖する細胞を撲滅するのではなくて――ガン細胞を撲滅しようという思想でつくられた治療法は全部だめであります。ガン細胞をつぶそうという考え方では――ガン細胞というものは、決してわれわれのからだの中で遊離している状態ではございません。ほかのからだの部分と完全に交通をしているわけでございますから、ガン細胞をつぶそうという考え方でつくられた化学薬品もしくは放射線というようなものは、必ず他の部分にも同じような打撃を与えるということを考えなければいけないわけです。したがいまして、こういう考え方のもとでつくられた療法というものは本筋ではないということになります。
残念ながら現在行なわれている療法の大部分がそれでございまして、そろいうことではなくて、ガンをなおすためにはガン細胞を赤血球に逆戻りさせればよろしいということになります。赤血球とそれから体細胞、ガン細胞もそうでありますが、すべて可逆的な関係がございます。からだのコンディションいかんによって赤血球がガン細胞、体細胞に変わっていったり、あるいは体細胞が赤血球に逆戻りをしたりという可逆的な関係があるわけですから、ガン細胞を赤血球に逆戻りさせる方法を試みればよろしいということになります。』
ガン細胞を赤血球に逆戻りさせる方法を明日のフェイスブックに記載します。森下敬一先生がウサギを餓死させ、腸壁と肝臓の状態を調べると細胞質が抜けてしまい、細胞膜だけになっていたという事実を何十匹のウサギで確認されています。これは、細胞質が赤血球に戻っていることを意味しています。森下先生は、餓死する1~2日前にウサギを調べると、細胞の周りには、細胞から出て来た細胞質が変化したと思われる赤血球、白血球が見られたそうです。
このように、けなげにも酸素の運搬を維持するため、赤血球の量を一定に保とうとウサギのカラダが変化していったのです。この可逆性こそが生命力です。