血液というものは、ある一定量あれば足りる

 

森下敬一先生、国会へ その5

昨日の続きで、、昭和43年3月21日(木曜日)にも国会で齋藤憲三委員が、厚生省国立ガンセンター病院長、塚本憲甫氏に「ガン細胞は分裂増殖しないのかどうか?」尋ねたところからの答弁を記載します。また、塚本憲甫氏が国会で述べられた事と、それに森下敬一先生が反論している答弁を記載します。少し長くなりますが、ゆっくりお読みください。

『024・塚本憲甫

○塚本説明員 私は血液生理の専門家でありませんが、先ほどの血液のことも含めてお答え申し上げますと、われわれは、体細胞が異常な増殖をし、どんどん分裂してできた腫物をガンと言っているのでありますが、ガン細胞が分裂しないということは、根本から反対になっているわけです。

 

030・塚本憲甫

○塚本説明員 これはさいぜん私同じことを申し上げたのでございますが、三宅委員がまだおいでになりませんでしたので……。 

一説によりますと、非常に微量にふえておる放射線というような環境も関係がありはしないかという説もございます。これもはっきりしたことではございません。もちろんそういう意味で、全部いろいろなそういうものを含めた環境的な因子というものを否定できないということが一つ。 

それから、先ほどちょっと申し上げました白血病というものは、わが国は、諸外国に比べますと、ふえたようでもまだぐっと低い状態でありまして、これも説でありますからあまりはっきりしませんけれども、たん白食を多くとると、つまり国民の栄養が上がってくると、むしろ白血病はふえるのだという説もございます。これの真偽も、私は自分で調べたわけでございませんのでわかりませんが、動物実験でそういう結果を、ネズミの白血病について出している学者がございます。

 

028・塚本憲甫

○塚本説明員 いまの小児ガンの問題、そういうことがどういうことからふえてきたかというようなことですが、いろいろ――御説のとおりであります。 

ただ、誤解がございましたようですから、もう一ぺん私から斎藤議員に対してもお答えさせていただきますと、単細胞からガンができるのではなくて、からだのどこかの細胞、体細胞、それが、何の原因かわかりませんけれども、あるときにそういう変な細胞に変わって、どんどん分裂して増殖していくのがガンだということを私はいま申し上げた。これが一つであります。 

それから血液とガンの関係、これは、私は血液の生理学者でございませんから詳しいことは存じませんけれども、放射線でガンをなおすという立場から私たちが従来やってきましたことから申し上げますと、先ほど申し上げましたように、体細胞からできますから、胃からできたガンは、胃の粘膜の構造がどこかに残っているような意味のガンになります。これをわれわれは腺ガンと申しております。皮膚からできたものは、皮膚の構造を残しながら、非常に鬼っ子になって、こういうところにかいようができたりしてまいります。一方、血液の細胞と申しますもの、ことに赤血球と申しますものは、その中に核もございません。核があるなしは、細胞の生き死にということとかなり密接な関係がございます。したがいまして、赤血球の、最後にからだを回っておりますときの役目は、肺に行って酸素と炭酸ガスを交換するに必要なヘモグロビンというものを持ってからだを回って歩いておるわけでございます。オルソドックスな説必ずしも正しくはないかもしれませんけれども、われわれが食べましたものから血となり、肉となる、これはある意味で真理だと思います。しかし、血液というものは、そういう赤血球のほかに血奨というものがあって、それで栄養を方々へ送っておるわけでございます。その血奨は、確かに腸管から取り入れた養分を運んで適当なところへ持っていっております。そういう意味で、そういう死んだ細胞が、どういうことか知りませんが、お考えは自由でございますけれども、それがガンのもとをなし、また、それが血液に返っていくというような考え方というものは、われわれの医学常識ではちょっと考えられない。ですから、それは実験をしてくださるとおっしゃれば、そういう場面もあっていいかと思いますけれども、少なくともガンというものはどういうものか、そしてそれは、確かに、いまおっしゃったように、大家である先生が見ても見つからない。これは幾らもあることで、われわれも大いに反省して、大いに努力をして、もっと勉強しなければいけないと思っておりますが、そういう研究としてまだまだわれわれが取り上げなければならないたくさんの問題がありますし、そういう意味も含めて根本の問題も考えていただくということはたいへんけっこうだと私は思います。ただ、いままでの学説が非常におかしくて、新しい説がぽんと出てくれば、それをなぜ取り上げないかという、それだけの議論というものは、いろいろな立場から考えがあると思うのです。 

問題は、そういう意味で、私たちも大いに勉強はしてまいりますけれども、もう一つ重大な問題は、骨髄ではなくて腸から血液ができる。それは少なくとも私たちが習い――これは何も、外国のまねをしているとか、そういう意味じゃございません。胎生期には、血液というものは方々でできてきます。子供のときはまだ長骨でもできます。しかし、おとなになりますと、血液というものは、ある一定の量があれば足りるものですから、それで、血液をつくっているのはおもに、背骨にある短い骨の骨髄でありまして、そこを取って細胞を見ますと、血液の最小のものであるような非常に未熟な細胞から順序を追って最後の血液までの細胞が発見されます。そういうことが、われわれが血液が骨髄でできているという説を支持しておることのおもな原因だというふうに御了解いただきたいと思います。

 

033・森下敬一

○森下参考人 いまおっしゃられましたように、大気汚染であるとか、あるいは排気ガス、ばい煙というようなものが肺ガンの原因になっているであろうということは、十分に想像されるところであると思います。私が調査した範囲では、去年上野動物園の動物が四十何匹か、これはいろいろの種類の動物でありますが、肺ガンだけではありませんが、ガン性の病気で死んでいるということであります。もちろん、こういう動物は別にたばこを吸っているわけではございませんが、実際に肺ガンで死んでいる。その原因は那辺にあるのかということでありますけれども、やはり一番大きな問題は、彼らが自然な環境から離れて人間がこしらえた不自然な食べものをあてがわれながら、しかも、こういう不自然な大気汚染の中で生活を強制されているというところにあると思います。したがいまして、動物の文明病といいますのは、これはガンだけではございません。たとえば、豚がコレラにかかるとか、あるいは牛が結核にかかるとか、あるいは動物園などではキリンが胃かいようで死んだりカバが糖尿病で死んだり、犬がノイローゼぎみであったりというように、人間社会の中でいろいろな病気を起こして死んでいっている、その動物たちの文明病の起源というものが人間の文明病の起源でもあるというふうに考えるべきだと思います。そういう広い立場に立って私たちは、特にガンだけをということではなくて、文明病対策というものはもっと大きな立場でわれわれ考える必要があるのではないかというようなことをいままで唱えてまいったわけであります。たとえば、栄養問題もそうであります。現在唱えられておる栄養学に対しましては、私自身非常に大きな間違いがあるということを長年唱えてまいりました。そのほかにも、いろいろ問題があるわけでありますが、とにかく、もっと巨視的に、大きな観点というものを踏んまえて、そうして、こういう病気の対策というものを考えていかなければ、コップの中の小さな思索では問題は解決しないというような気がいたします。 

それから、ついでにここで私、はっきり申し上げておきたいと思いますことは、ただいま塚本先生が血液の問題についていろいろ意見をお述べになっていらっしゃいました。これは全くそのとおりであります。現代医学のピークに立っておられる先生でありますから、既成概念の頂点に立っていらっしゃる方でありますから、既成概念を否定するということは、とりもなおさず、御自分の存在を否定するということにもつながるわけでありまして、それはとうてい私はできないことだと思います。しかし、たとえば、いま塚本先生がおっしゃられた考え方の中に、赤血球が成熟その極限に到達した細胞である、これは現在の血液学の定説でありますが、この考え方が私はそもそも間違いである。私の考え方では、食べものが材料になって腸でつくられた細胞でありますから、きわめて原始的な細胞であります。しかるがゆえに赤血球の中には何十種類もの酵素があり、しかも、エネルギーがプールされている。最近これはわかった事柄であります。いままでは極端に成熟をした、老いぼれの、死の一歩手前の細胞であるという考え方で赤血球を見ていたわけでありますが、その考え方にそもそも大きな間違いがあると思います。最近の生化学の進歩は、赤血球の中の無数の酵素が含まれている、あるいは、エネルギーがちゃんとプールされていて、死ぬまぎわの細胞がなぜそういうものを持っているのか、いまの医学的な常識では説明がつかないという段階であります。そういうことから考えましても、もう根本的にやはり考え方の土台が違っているというような気がいたします。 

それからガン細胞の分裂についてであります。いま塚本先生がおっしゃいましたように、ガン細胞というものは、体細胞が突然変異を起こして異常な細胞になって、その細胞が無限に分裂増殖をする細胞であるというふうに説明をされました。これは現在のガンに関する定義であります。世界の学者が、ガンとはそういう病気であるというふうに信じております。そういう意味ではもちろん間違いのない考え方でありますが、しかし私の立場から申し上げますと、そういうことももちろん承知の上で、からだの中にあるガン組織というものは、私は分裂増殖をしておらないというふうに見ております。しかし、実際にガン細胞の分裂がきれいに映画の中にとらえられたりしております。東京シネマでつくられましたガン細胞に関する映画などを見ますと、ガン細胞の分裂というものは実にみごとにとらえられております。が、それはそういう特殊なガン細胞が示す行動であって、すべてのガンがそういうふうに体内で分裂増殖をしているのではないと思います。もしガン細胞がほんとうに分裂増殖をしているのであれば、たとえば、現在がんセンターで入院あるいは手術をされたガンの患者さんのその組織の一片を持ってきて、そして顕微鏡の下でガン細胞の分裂というものは観察されてしかるべきであります。しかし、そういう観察がなされたという報告は、私は一例も聞いておりません。実際に手術をして、ガンの組織というものは幾らでも、いつでも、随意にわれわれは取り出すことができるわけでありますから、そういうガン細胞が分裂増殖をしているかどうかということは、確かめようと思えばいつでも確かめられるはずであります。そういう実際のガンの組織というものを取り出して、そして、顕微鏡の下でそれを観察した学者というものは、私はいないと思います。実際には、われわれのからだの中では、定説はガン細胞の分裂ということでありますけれども、赤血球がガン細胞に変わっていることは、ほぼ間違いのない事実だと私は確信いたします。実際に、最近フランスでも、ガン研究の権威であるアルぺルン教授が、ガン細胞というものが分裂しているかどうかということについては、これは詳しく触れておりませんけれども、小さなガンの種になる細胞が寄り集まって、そうして一個の典型的なガン細胞に発展をしていくのだという説を唱えまして、そういう報道がヨーロッパではなされております。そういうことを見ましても、分裂増殖だけではなさそうである。分裂増殖一辺倒ではいけないのではないか。たとえば、現在のガンの治療薬にいたしましても、ガン細胞は分裂増殖をするから、その分裂を抑制するような化学物質であればガンはなおるであろうというふうに、きわめて単純に、機械的に考えてその開発が進められているわけでありますが、こういう考え方のもとでは、私は幾ら研究費をつぎ込んでもしかるべき抗ガン剤というものはできないというふうに見ております。また、いままで長年私はそういう考え方を講演会で述べたり、あるいは私の著書の中ではっきりと明記いたしております。 

ガン細胞が赤血球からできるということにつきましては、私が八年前に書きました「血球の起原」という本の中でそれをはっきり述べております。たとえば、吉田肉腫の場合でありますが、あの吉田肉腫の細胞というものは、実際にはほとんど分裂増殖をしておりません。種を動物の腹腔の中に植えつけますと、まず必ず腹膜に出血性の炎症が起こってまいります。そして、腹腔の中にまず血液が浸出する、赤血球が腹水の中にたくさんまざり始めるということを前提にして、初めてガン細胞はふえるのであります。吉田肉腫の細胞というものは増殖していっております。その過程を、私は八年前に書いた私の本の中ではっきり指摘いたしております。吉田肉腫の増殖というものも、私は、腹膜の炎症が起こらなければ、腹膜の炎症を起こさないように処置してこの吉田肉腫の種を植えつけたのでは、絶対にこの肉腫細胞は増殖をしないであろうというふうに想像いたしております。炎症というものが背景にあって、血液が腹水の中に出てくるということが前提条件である、そうしなければガン細胞はできない、その赤血球がお互いに融合し合いまして、そうして一つのガン細胞に発展をしていくということであります。 

また、実際にこの吉田肉腫の細胞を観察してみますと、形がまちまちであります。もし一定の分裂方式で細胞が増殖していくのであれば、ほとんどきまった形の細胞ができなければならないのに、増殖している細胞は全く千差万別であるということも、でき方が単に分裂増殖ではないということを物語っているように思われます。 

それから、話はだいぶ前にさかのぼりますが、さっき斎藤議員が申しておられました無菌的な血液を培養して、そうして点状の小さなバクテリアが発生をし、これが球菌になり、桿菌に発展をしていくことが実際にあるのかどうか、これは国の機関でひとつはっきりさせろということを申しておられましたが、この問題につきましては、私自身すでに、SICの牛山氏とは全然別個に実験を行なっております。私はSICの問題とは一切無関係に、血液というものは無菌的な条件のもとで、試験管の中で放置しておけば、一体最後にはどういうふうに変わってしまうものであろうかというようなことを追求する目的で、大学時代に大ぜいの研究員を使いまして、こまかく探索をいたしました。その結果は、この八年前に書きました「血球の起原」という本の一〇〇ページ、それから今度出しました「血液とガン」という本の一五ぺ-ジに、その写真も掲載をいたしまして、その結論を披瀝いたしておりますが、これは無菌的な血液であっても、血漿の中に、これは実は赤血球の中にそういう点状のバクテリア様のものが発生をいたしまして、これがだんだん発育をいたしまして、そうして球菌になり、かつ、桿菌にまで発展をするという事実を私は認めております。 

この問題は、国家の機関で追求せよということでありますけれども、私はその必要はほとんどないのではないかというような、むしろ逆の考え方をしております。といいますのは、はっきりとそういうふうになるのでありまして、牛山氏が無菌的に血液を培養して、ああいう桿菌様のものが得られたというその事実に対しましては、私は絶対に間違いがなかったというふうに判定できると思います。 

ただ、そういう桿菌様のものを材料にしてつくられたSICという化学物質がガンにきくかどうかということは、私は臨床医でありませんので、これは全くわかりません。そういうことをこの際つけ加えておきたいと思います。』

 

 

厚生省国立ガンセンター病院長が、本気で「子供のときはまだ長骨でもできます。しかし、おとなになりますと、血液というものは、ある一定の量があれば足りるものですから、それで、血液をつくっているのはおもに、背骨にある短い骨の骨髄でありまして、そこを取って細胞を見ますと、血液の最小のものであるような非常に未熟な細胞から順序を追って最後の血液までの細胞が発見されます。そういうことが、われわれが血液が骨髄でできているという説を支持しておることのおもな原因だというふうに御了解いただきたいと思います。」と、思っておられます。血液というものはある一定の量があれば足りるものだそうです。こんなバカなことありますか?よくもまあ国会で発言出来ますね。血液が最も大切なもので、常に新鮮な質の良いものでないといけません・・・それを、一定の量があれば足りるといえる・・・そして、最も大切な酸素を運ぶ赤血球は、核がないので最も古い細胞と、未だに見なしておられます。血管を流れる赤血球(約96%)が、最も古い細胞なら我々生き物は、元気に生きられるはずがありません。また、血液を濾(こ)して1日1500mlの尿が排出されます。その量を脊柱の骨髄から、毎日作り出されると、本気で考えているのでしょうか?正に天動説!