お尻で足指アンマ

長年、腕や脚を酷使された70才代の男性患者Aさん。両下肢に痛みがあり、歩行時、膝を曲げ腰を引いた格好になります。2ヶ月の治療で、圧痛点が徐々狭まってきていますが、まだお尻の下に痛みが残っています。そこで、今回は操体法の創始者・橋本敬三先生が提唱されている方法をご紹介しました。

「痛ったたた・・・・これは、痛い!・・・・・けど、効いてる気がする・・・・・お尻が伸びよる気がする。」

と、最初は痛みに耐えきれなかったAさんが徐々に興味を示し始めました。

「これじゃったら、毎日やれそうに思う。」

この操法は、日本操体学会が発行している「イサキ」という小冊子に載っているので、ご紹介します。

『お尻で足指をあんまして1日そう快

図のように、足首を立てて、お尻を左右に移動することによって、食欲を増進させる方法もある。この方法は、食欲だけでなく、体のすべてに効果があるので、朝食前に3~5回やると、1日の好スタートが切れる。

前にも書いたが、現代人は足の指が退化して動きにくくなっている。革靴などで指がコルセットされて、奇形化しているからだ。足の指が動かないために、いろいろな病気や不健康の大きな原因になっていると言っても良い。

ハリや灸、マッサージなどで知られているように、足の裏には全身のツボがある。例えば足の親指は副交感神経に関係し、体液をつかさどる。腎臓、のど、舌、鼻、眼球、腸などに関係する。同じように、第2指は消化器系、第3指は循環器系、第4指は神経系、第5指交感神経や泌尿器系、生殖器にも関係があると言われている。だから足の指を揉むだけで大きな効果があるわけだ。この操体法は、お尻を左右に移動することによって体重で足の指が自然にマッサージされる。日頃動かしていないので多少痛いがそれぐらいの方が効果がある。

このやり方がする優れているのは、お尻を左右に動かすことによって全身が動くところにある。これで体の歪みも発見できるし、歪みもとれる。背骨も動くから足の指からの刺激だけでなく、先ほどの胸椎の胃液分泌の神経もし刺激され、食欲が増すわけである。ぜひ、毎朝食事前に3分間でもいいから数回やってみていただきたい。』

これは、本当に効きます。私もやっています!