なぜ痛みが取れる?

山元式新頭鍼療法(YNSA)で頭に鍼を刺すと、なぜ痛みが取れる即効性があるのかの説明をします。

脳幹は生命維持(体温調節、血糖値、摂食、飲水、生殖などの本能行動、防衛反応など)の中枢。脳幹の視床下部からは、神経伝達物質が出されるますが、カラダ(特に頭皮)に鍼を刺すことで、βエンドルフィン(脳内モルヒネ)が出ることが分かっています。

患者さんの感覚を羅針盤として、山元敏勝先生が見つけ出した治療点(特に頭皮)に鍼を刺すと、診断点が緩み、治療すべき場所にβエンドルフィンが届くシステムになっているのです。

このシステムの基礎になっているのが、デルマトーム(皮膚分節)だと思っています。デルマトームは、31の脊髄神経(抹消神経)に支配された皮膚の境界線で、カラダに等高線の様に描かれた地図と考えればわかりやすいと思います。脳幹から尾骨まで背骨を通る中枢神経から、31本の脊髄神経が末梢神経として出ています。

山元敏勝先生は、これら脊髄神経が出るポイントの点を見つけ出されました。これを頭のスイッチとおっしゃっています。例えば、第1腰椎から出る脊髄神経にβエンドルフィンを送ろうととすると、耳の前にある第1D点に鍼を刺します。これが頭のスイッチです。すると、βエンドルフィンが第1腰椎の脊髄神経に送られ、そこからデルマトームに沿った皮膚上のシビレや痛みに効くこととなります。

昨日来られた20才代の男性患者Aさんの例を出します。屈(かが)む時に左膝に痛みが走ります。その左膝のデルマトームは、腰椎4番になります。そこで、左耳のD点にあるD4の治療点に置鍼。物凄い痛みが耳に走ったそうです。この痛みこそ大切です。危機感を感じた脳が、βエンドルフィンを出すのです。腰椎4番の中枢神経からでる脊髄神経が、βエンドルフィンを出して、膝の痛みを取るのです。

Aさんにその説明をすると、納得されていました。1ヶ月前に鍼治療をされたのですが、1ヶ月も調子が良かったのに驚かれたそうです。その理由をこのように説明することが大切だと感じました。