鍼灸の現状

さて、ギャラリーキャメルKの第二部、私の健康セミナー。

私自身、17年ぶりに、1週間以上風邪をひき、素晴らしい体験をしたので、この体験も含めて話をしようと思っていた部分もあったのですが、山元式新頭鍼療法(YNSA)の紹介をすることにしました。

とにかく、日本の医療界では、鍼灸に関しての偏見があまりにもひどい現状があるので、その打破が必要です。中国で作られ、日本へ仏教と共に入って来た鍼灸治療が、江戸時代には日本独自の治療法として確立し、漢方薬と併用しながら皇室の医師としてその技術を認められていました。しかし、江戸末期~明治時代ではオランダ医学・西洋医学の流入により下火になりますが、民間の間では変わらぬ強い支持を得ます。 昭和以降、伝統的な療術の復旧を望む動きから、はり師、灸師はそれぞれ国家資格となり、専門性の高い施術を提供する専門職として活動しています。

現在は、西洋医学による医療が一般的ですが、伝統的な療術を見直す動きと世界的な鍼灸効果への評価、鍼灸術は西洋医学との併用、代替医療としての可能性が注目されています。 西洋医学に鍼灸や漢方を加える「統合医療」を推進する働きがあり、統合医療の導入により、病気の超早期発見や予防、健康増進および医療費削減という効果が期待されています。 このことからも、鍼灸は健康増進や予防の観点での効果を高く評価されているといえるでしょう。

世界的に西洋医学が浸透している一方で、今各国で伝統的な療術が見直されています。 そのなかで、世界各国の医療関係者がすぐれた伝統医療として挙げているのが鍼灸です。 生体へ鍼灸が及ぼすメカニズムとその研究成果は数多く発表されており、鍼に鎮痛作用があることは医学的な関心を呼んでいます。

また、高価な医療機器・技術の導入が難しい発展途上国でも容易に用いることができる施術としてWHOも注目しており、鍼灸は有力な補完代替療法とされています。

と、世界の医療潮流は、補完代替医療としての鍼灸の見直しなのです。このことを、一般の方々に分かりやすく伝える方法を鍼灸師が作らなければなりません。昨日、私が紹介したYNSAは、非常に優れた治療法ですが、日本での普及にてこずっています。これは、細分化した日本医療の体制が迷路をさまよい、人を人として診ていない現状があるからです。未だに薬で人は治ると信じている医療人が多い現状で、鍼灸という優れた代替医療を、まるで迷信だと信じている人々の多いこと・・・・その現実を徹底的に解説して、一人でも多く人々の理解を得る講演をすべし!

と感じました。