YNSAが世界に普及するきっかけ症例

今回は、山元式新頭鍼療法(YNSA)が、世界に広まるきっかけとなった患者さんの症例を、「あきらめなければ、いたみも、麻痺も、必ず治る!」(山元敏勝先生の著書)の一節からご紹介します。この症例はあまりにも奇跡的すぎて、日本ではあまり評価されませんでした。しかし、海外での圧倒的反響が凄まじくYNSAが、普及するきっかけとなった症例です。私は宮崎のセミナーで、この患者(60才代男性)さんの治療過程を映像で見ましたが、驚きの連続でした・・・しかし、山元先生は、この症例を本では、淡々と書いておられます・・・そこが、凄い!

『脳梗塞を発症して2日後、左半身麻痺で来院 1ヶ月後には歩き、3ヶ月後には走れるように

この患者さんは、脳梗塞を発症した2日後に来院されました。ベッドに横になった状態で、「手を上げてごらん」「足を上げてごらん」の言葉かけに右手、右足は自然に動かすことができましたが、左半身に麻痺が出ており、左手と左足は全く動かない状態でした。そのため入院して治療を行うことになりました。

初日の治療で頭部の生え際にある2つの点に針を刺すと、左手の指をやや開き閉じるなど少しの動きが見られました。しかし左足は反応がないままでした。

しかし、毎日治療を続けると、全く動かなかった左足にも少しずつずつ動きが見られるようになり、左手の動きも大きくなってきました。

そして来院からちょうど2週間経った日、足の力がだいぶ強くなってきたことから、付き添いの方と、看護師の2人が両脇をささえる形で、病院の廊下に立ってもらい、歩行をうながしました。すると、ゆっくりゆっくりではありますが、5メートルほどの距離を往復できるまでに大きな改善がみられました。その時の顔は、少し照れたように笑っておられましたが、付き添いの方と看護師さんは大変に喜んでいました。

また、この頃には、左手をグーパーグーパーと開いたり閉じたりもできるようになり、伸ばした左手は肩の高さまで、左足も座った状態で高く上げられるようになりました。

そして19日後、ベッドに座り、子供の上履きのような形の靴を、自分でゴムの部分を伸ばしながら履くことが出来るようになりました。手にも力が入り、足の曲げ伸ばしもできるようになったのです。また、足を大きく上げがちではありましたが、1人で歩けるようになり、両手で手すりをつかみながら、階段の上り下りもできるようになりました。その階段を上る速さはとても驚くような速さでした。

そして、退院1ヶ月後には、全く通常と変わらずに歩くことができるようになり、さらに3ヶ月後には、思いっきり走る姿も見せてくれました。脳梗塞を発症し、麻痺が起きてから2日後と言う早い段階で、治療を行えたいうことが効果を高めだといえます。』