少し先になるのですが、6月16日(金)13時からキャメルKというギャラリーで、「操体体操」というお話をすることになりました。その後、あじさいクラブとして演奏があります。演奏に関しては次々と新曲を練習し始めて、チョット焦っています。
操体法という民間療法を医師・橋本敬三先生が作られたのですが、あまり世には知られていないので、その紹介をすることにしました。私が30才の時、「からだの設計にミスはない」という橋本先生の本に出会い、非常に気になっていたのですが、離婚を機に操体法を学ぼうと決心しました。橋本敬三の弟子である三浦寛先生の元で、10年学び、その後やはり弟子の今昭宏先生に1年間学びました。そのため、鍼灸師として生活より操体法指導者としての生活の方が長いのです。今年で23年目となります。
その、「からだの設計にミスはない」の冒頭が魅力的だったのでご紹介します。
『日本は宝島
私の治療法ね、橋本式だとか、私が開発したものだとか、皆さんよくおっしゃいますが、これね、私が自分で発明したことなんか、何にもありゃしない。全部、民間から頂戴したものです。
私は50年も医者っていう名前で生きてきたけれども、その間にね、私は現代医学のアカデミー、いわゆる西洋流の医学からは何にも得たものがなかった。私に知恵を授けてくれたのは、みんな町の、民間の治療師や漢方医たちだったんです。
日本は宝島でね、宝がいっぱいあるんですよ。地理の上から見ても、日本は大陸のふきだまりで、いろいろなものが大陸から吹き寄せられてくる。この先はもう海に落っこちるだけとなれば、いいもの悪いものがどんどんたまってくる。古来からずいぶんと積もり積もってきたんだろうが、悲しいかな、どれが宝で何がガラクタかとんと区別がつかない。中には、21世紀の全人類に福音となるような宝だって埋まっているのだろうが、西洋から来たものだけが宝に見えて、古来から東洋に伝わり民間に残されているものをはガラクタに見えてしまうんだなぁ。私はこのガラクタのように思われているものの中から、21世紀の人類残す宝物を頂戴したと言うわけです。
(中略)
私は、若い頃、大学の研究上、研究室で神経生理をやっていたが、とうとう食いつめて、民間の病院に飛び込んだ。ところが、大学では研究ばかりで、臨床まるっきり経験していなかったために、すっかり現代医療に自信を失い、民間医療に目を向けたってことだから、私もあんまり自慢するほどのこともないわけだよなぁ。』