石原医学大全の続きです。
『血液は全身を巡り、人体60兆細胞に栄養や酸素を届け、代わりに老廃物を受け取る。血液が汚れていると、血液を栄養としている60兆の細胞の活動が停滞し、いずれ病気や体調不良などを引き起こす。
こうした事態を避けるため、体は発疹や炎症で血液の汚れを処理しようとする。発疹や炎症を起こせない場合、血液の汚れをそのままにするわけはわけにはいかないので、血管内壁に汚れを沈着させて、血液を正常に保とうとする。これが「動脈硬化」である。内壁に汚れが蓄積すると、血液の通り道が狭くなり、心臓は力を入れて、血液を押し出さなくてはいけない。これが「高血圧」である。
全身の血管をつなぎ合わせると、約10万キロメートルにもなるのだから、内腔が細くなるほど心臓の負担は大きくなるため、西洋医学では心臓の力を弱める薬や血管拡張剤を用いて血液血圧を下げようとする。
この処理によって高血圧による二次障害の脳卒中、心筋梗塞、高血圧症腎炎など一時的に回避できるが、生活を改めない限り、血液は汚れたままである。血管内壁に汚れを沈着させようにも、血管が細くなりすぎていずれ限界が来るので、今度はその汚れを固めてしまうことで、残りの血液をサラサラに保とうとする。これが「血栓」である。
血栓は血流を阻(はば)み、脳で生ずれば脳梗塞、心臓に血液を運ぶ冠動脈で生じれば、心筋梗塞を起こすが、体が血液を浄化するためにとった苦肉の策だ。もちろん、脳梗塞や心筋梗塞が生じた時は、救急救命治療が必要ではあるが、血栓に限らず、すべての病気(とされるもの)は、 「より健康になろう」「病気を治そう」とする反応なのである。』
いかがでしょうか?