栄養状態と病気

最近、再びフェイスブックが上手く開かないので、あじさいの杜鍼灸院のホームページにのみ、症例や石原医学大全を紹介します。今回は石原医学大全より、「栄養状態が向上したら病気が増える」です。

『現代では、1日3食をしっかり食べることが健康の基本だとされているが、実際には安定して3食を取れるようになったのは、人類の歴史から見るとごく最近の出来事だ。日本に限っても戦後昭和20年から30年代は空腹は珍しいことではなかった。

空腹と無縁になり、満腹が当たり前で、大きく栄養状態が改善した現代において、果たして日本人は健康になっただろうか?

昭和20年代には日本の糖尿病患者はわずか数百人だったといわれているが、今や予備軍も含めて2200万人と驚くほど増加している。1975年に約13万人だった医師は、2020年には約34万人に増加し、医学の研究や治療法も進歩したとされるが、病気や病人の数は減る気配がない。先の糖尿病のほか、ガン、心筋梗塞、脳梗塞などの三大生活習慣病は増え続けている。ガンで亡くなる人は1913年に13万人だったのが、2021年には38万1505人にもなった。この50年間で医師数は倍以上、がんに関する研究や治療法は“進歩した”といわれているのであるが、ガン死者数は激増した。日本人の2人に1人が一生のうちにがんと診断され、3人に1人ががんで亡くなっている。

ガンをはじめとする3大生活習慣病のほか、アレルギー性疾患、関節リウマチ、クローン病、潰瘍性大腸炎などの自己免疫性疾患、うつや神経病等の精神神経疾患も着実に増加している。当然、医療費も膨れ上がり財政は逼迫(ひっぱく)し、増税や自己負担額の増加などで帳尻を合わせようにも、焼け石に水。

年間、約44兆円(2021年)医療費を費やしていながら、日本人の健康度は上がるどころか、病人は増える一方だ。日本の2023年度の国家予算は約114兆円、そのうち約3割は借金だのみなのだから、いずれ日本は増大する医療費によって潰れてしまう。

大袈裟ではなく、病気が国家滅亡の一撃になるのは、昔から決して珍しいことではない。2022年3月自民党の最大派閥「清和会」(安倍元首相が領袖)に呼んでいただき、「亡国の恐れ、医療費等の処方箋」として講演させてもらった。政府自民党も医療費高騰に対する危機感を感じ始めたのであろう。』