1週間前から腕全体を横に上げると、肩中央部(三角筋中部繊維)に痛みが出る60才代の男性患者Aさん。ボールを投げる動きの時には、痛みが無いそうです。
投げる時に使う腕や肩周りの筋肉は、大胸筋や、大円筋、前鋸筋、広背筋などの肩回りの筋肉。上腕三頭筋などの上肢の筋。屈曲回内筋群(特に尺側手根屈筋尺骨頭、円回内筋)の前腕の筋肉となります。
肩中央部(三角筋中部繊維)は投げる時には、あまり関係が無いので痛みがない訳です。となると、話は簡単です。肩中央部の三角筋中央部繊維を狙えばいいわけです。膝診で3本置鍼して、自律神経を整えたあと、頭頂部付近JKソマトトープとC点の3本で肩中央部を狙い置鍼。
「どうですか?」
「・・・・あっ、いい、調子いい。」
「じゃあ、これでいいんだけど・・・着替えていただいたので、奥のベッドでうつ伏せになってもらいましょう・・・お尻に鍼を刺しますね。」
最近の治療法として、「肩痛は、腰の主要穴で取り、腰痛は、肩甲骨の主要穴で取る」を実践しています。今回のAさんは、臀圧(でんあつ)、環跳(かんちょう)、居髎(きょりょう)に置鍼。
「一番最初の鍼(臀圧)が、一番効いたね。」
「やっぱり、そうですか・・・・あれは、効くんですよね。」
などと話ながら、後はゆっくり休んでいただきました。やはり、臀圧の威力は抜群なようです。