京都3日目

滞在先のロンドクレアントでの治療は、昨日で終了。今日は、大徳寺での出張治療です。その後、2軒訪問し、夜行バスで松山に戻ります。

京都は、市バスが充実しているので、移動は比較的楽です。206番の市バスに乗って最後の訪問に向かっている途中です。

隣の3人のご婦人が、京都弁で楽しそうに話ている会話を、BGMに今日の治療について、考えています。山元式新頭鍼療法(YNSA)の中に、Jソマトトープ(小さな人型)という見方があります。正直言いますと、少し半信半疑のところがあったのですが、その凄さに驚きました。30才代の男性患者Aさん、右頬がケイレン気味で、突っ張っています。非常に違和感があるそうです。

そこで、Jソマトトープの出番です。親指の第1関節から先を、左右合わせ大きさの頭で少し長い首をしたソマトトープ(小さな人型)が、頭頂部から前頭部に仰向けになっています。Aさんの頭頂部から前頭部にかけてJソマトトープをイメージし、右頬にあたる箇所に3本置鍼。すると、

「ゆるみました❗️いい感じです。」

驚きと納得の感情で、Aさんを見ている私がいました。山元敏勝先生は凄い‼️

京都2日目

大阪までの出張治療のため、京都駅から大阪・岸辺駅までJR線を使いJR線で京都駅に向かって帰る途中です。山陽電鉄本線のトラブルで、JR線で振替輸送をしているので、JR線に遅れが出ているそうです。大した遅れではないし、これくらいで、山陽電鉄本線の乗客の手助けが出来るのならば、それは素晴らしいシステムだと思います。

そこで、ふと感じたのは、本日の出張治療。80才代の女性患者Bさん、頭頂部に鍼は刺してもらいたくありません。当初、頭頂部にある12脳神経内臓合法点に置鍼するつもりでしたが、Bさんは、嫌っています。そこで、首診をして側頭部にある12内臓点に変更しました。

結果として、Bさんの首コリが解消され、スッキリされました。

山元式新頭鍼療法(YNSA)は、診断、治療ともにJR線の振替輸送のように、アプローチの仕方が沢山あります。これらを、駆使できる鍼灸師を目指すべきだと、改めて感じました。

京都に着きました

京都市営バスを待つ列の先頭に立ち、後ろを見回します。半数近くの人が首を前倒し、親指でスマホを扱っています。これ、「ストレートネック予備軍」です。よく分からないのですが、eスポーツという分野・・・・これって、親指を使う競争ならば、カラダに悪いスポーツでしょう。目も酷使するでしょうし・・・最も、これが楽しく生き生きと生活できれば、責める事は、できません。

大切なのは、「足は親指、手は小指」という法則(操体法では、重心安定の法則と言っています)を知っておく事です。相撲部屋に入門して真っ先に学ぶのが、「足は親指、手は小指」だそうです。元栃乃和歌、春日野親方がテレビ解説のとき、おっしゃっていました。

狭い土俵の上で、大きな力士がぶつかり合うこの時、いかに理にかなった動きをするかが、ポイントです。そのため、力士はすり足「足は親指」、てっぽう(柱に手押し)「手は小指」の稽古をするのです。力士は、「足は親指、手は小指」を身につけなくては、生きていけないのです。我々一般人も同じです。日常生活を送る上で、この法則を身につけると、重心が安定し、楽な生活を送ることができます。意識してみて下さい。

これから京都

これから京都

酸化防止剤無添加ワインを買って、これから京都に向かいます。これを、美味しく飲むと気持ちよく高速バスで眠れます。2004年、スペイン・マドリーのランチ(14時からのランチ)で、ワインをオーダーすると、当たり前にボトル1本が目の前に。

「あっそうか・・・水がわりにワインボトルか‼️」

これ以来、ワインは「大人のジュース」くらいの感覚になりました。明日からの京都3日間出張治療、熟睡出来るかどうかがカギとなります。山元式新頭鍼療法(YNSA)のセミナーで、講師の加藤直哉先生が、寝る前にipad の画面を見ると、エスプレッソコーヒー2杯分の刺激があるので、寝る前のiPad 使用は控える事、とおっしゃっいました。

熟睡をするたにも、このiPadそろそろ止めます・・・おやすみなさい🌙

山元敏勝先生の凄さ!

13カ月ぶりに来院のAさん

営業の仕事で車移動が多い40才代男性患者Aさん、13カ月ぶりの来院です。

「忙しくて、なかなか来ることが出来んで・・・・やっと、時間とれて来ました。もう1~2カ月前から、右の踵(かかと)が痛うて、痛うて・・・・歩くのが、辛いんです。」

「それは、大変ですね・・えっと・・・前と違って、今は頭に鍼を刺す治療をしているのですが・・・それで、いいですか?」

「はい、お任せします。」

了解を得たので、合谷診(人差し指と親指の間の触診)、上腕診(肘内側の横紋の触診)4本置鍼。Aさんに1本の置鍼で、上腕がゆるんでいくのを確認してもらいます。次に、足ウラをねらって後頭部に1本置鍼。

「Aさん、これで右の踵(かかと)どうですか?」

「・・・・・・・???・・痛く・・ない?」

今までの治療と全く違う上に、1本の置鍼で、1~2カ月前から痛かった踵(かかと)が良くなってしまうと、キツネにつままれた感覚になってしまいます。

現実を受け止めるには・・・もう1本置鍼して、確かめてもらう事にしました。

「もう1本同じところに鍼を刺しますね・・・・どうですか?」

「・・・・痛くないですね!」

どうやら納得してもらったようです。これで、治療を終えても良かったのですが、色々世間話をしているうちに、Aさんは腎臓が悪いという事に気がつきました。

「そうしたら、ここ痛くないですか?」

「痛った‼️」

左の鎖骨の上に腎臓の診断点があります、そこを軽く押すだけで、Aさんは悲鳴。そこで、側頭部にある腎臓のポイントに置鍼をし、再び痛かった診断点を押圧します。

「どうですか?」

「あれっ、柔らかくなってる。」

今度は、右の鎖骨上の腎臓診断点を、軽く押圧します。

「どうですか?」

「あんまり、痛くないですね~」

「左とずいぶん違いますね!」

「先生、これって右の腎臓になるんですか・・・右の腎臓は正常なんです‼️」

この言葉を聞いて、山元敏勝先生の凄さを改めて感じました。なんで先生はこの法則が分かったのだろう・・・・本当に凄いです。ただただ、尊敬いたします。

足ウラは後頭部で治す

7年前に、大腿骨を骨折しボルトが3本入っている70才代女性患者Aさんの続報です。Aさん、来院されるや否や、

「先生、足のシビレが全然ないなった!ようなりよる。」

初診の問診では、臀部から足までのシビレだったのですが、最初の治療で足首から足底までのシビレになって、2回目でシビレは取れたようです。ただ、朝起きた時、腰が痛く熱を持つ時もあるそうです。それは、しばらくすると治ります。

2回目の前回では、足先の感覚が無かったのですが、それが戻ってきています。しかし、まだ完全ではありません。

合谷診(人差し指と親指の間の触診)上腕診(肘内側の横紋の触診)で、頭に6本置鍼。最後に足ウラねらいで、後頭部に2本置鍼します。

「先生、顔が熱うなってきた・・・・カラダもポカポカしてきた。」

「反応が早いね~~、びっくりじゃ‼️」

その後、前回同様に、指先を1寸(長さ3cm)5番鍼(直径0.25mm)で指先に「ツンツン鍼」をします。

「先生、今日は痛ない・・・・気持ちがええ・・・・・何か、眠ならい(眠くなります)。」

「えっ・・・ホント!変わるもんじゃね~~、前回はあんなに痛がっとったのに。」

「先生、今度は腰が熱うなってきたわい・・・・・腰が治りそうな気がする。」

「う~ん、そうじゃね~治らい(治るよ)。」

眠くなったAさんには、ベッドで眠ってもらうことにします。20分ほど眠ってもらいカラダをチェック。受付の台を持って爪先立ちが何回もできます。杖なしでスタスタと歩けます。

「先生、爪先の感覚はあるし、シビレもない。」

パイオネックス(円皮鍼)を耳ウラと手の甲に貼って終了としました。

 

 

ツンツン鍼2

ツンツン鍼2

7年前に、大腿骨を骨折しボルトが3本入っている70才代女性患者Aさん、昨日ブロック注射をしたところです。今、一番気になっているのが、両足先に感覚がないこと。感覚がないため、歩行時転ぶ可能性があり、怖いそうです。そのため、室内でも杖をついて歩いています。

今回は、2回目の治療。前回の治療では、両足先の感覚が戻ったのですが、翌朝には元に戻り、感覚がなくなったそうです。それでも、感覚を取り戻した体験があるので、元気よく来院されました。合谷診(人差し指と親指の間の触診)の後、左A点(オデコの生え際)に置鍼をすると、

「先生、足先に来た❗️」

「えっ・・・もう来た?」

「来た・・・両方の足先❗️」

左A点は、頸椎をねらっているのですが、たった1本の置鍼で足先に反応があるとは、驚きです。理由はよく分かりませんが、頸椎に変化があると、当然つながっている腰椎、胸椎などにも変化があるはずです。A点には、合計3本、Iソマトトープ(小さな人型)の耳ウラに2本、後頭部にあるKソマトトープの足ウラに4本置鍼しました。

「先生、膝から下にドーンと来とる・・・感覚(足先の)あるし、力をいれることができらい。」

しばらく経って、

「先生、これ見て❗️爪先立ちが出来る‼️」

受け付けの台に左手を置き、しっかりと爪先立ちを何度もするAさん、大変嬉しそうです。頭鍼だけでかなり効果が出ています。今度は、足ウラに対応する左右手のひらに一番細い鍼を刺して抜きます。続いて「ツンツン鍼」を左手にします。「ツンツン鍼」とは、1寸5番鍼(長さ3cm直径0.25mm)で、行う強刺激の散鍼。

「先生、これ効く‼️・・・凄い・・・両方の足先にジンジンジンジン・・・もの凄い‼️」

「先生、痛いほど効く・・・痛い‼️けど、効く・・・」

前回は、1日しか保たなかったので、今回は、左手の指関節にパイオネックス(円皮鍼)を合計8ケ貼り終了としました。Aさんは、3日後に来院予定です。

ツンツン鍼

ツンツン鍼

1年半前から、通院の50才代女性患者Aさん。19才の時、交通事故で1か月入院し、体調不良でメニエール病、腰痛、膝痛等に悩んいました。当初は、週に2回の通院。それから、週に1回、2週間に1回となっていき、今では1か月に1回、体調管理で通院されています。

今回の主訴は、肩こり。

東京で、山元式新頭鍼療法(YNSA)中級2セミナーを受け、頭に刺す鍼の威力をしっかり体感しました。そのため、患者さんの表情で、その効き目をある程度リアルに感じるようになりました。以前、Aさんは1本の置鍼で、くしゃみと目の充血、流涙の反応が1度に起こった事がありました。今回はどうでしょう?

合谷診(人差し指と親指の間の触診)で、脳幹と頸椎対応で6本置鍼。途中で、鼻と目に反応が出てきたので、オデコにある感覚点(目、鼻)にそれぞれ置鍼。

さて、これからC点の肩(正中線から4.5cm外で生え際のやや上)ねらいで、置鍼をしていきます。左親指の爪を立て、

「こことこっちは、どっちが痛いですか?」

「あっ、そこです・・・」

Aさんの感覚に寄り添って置鍼をしていきます。しばらく経って、

「先生、肩が熱くなってきました・・・手も、ほらっ・・・・こんなに熱いでしょう?」

「あらっ、ホントだ・・・・熱い!」

今回は、肩から指先に効いているようです。左右に2本ずつ合計4本置鍼。

次に肩甲骨⇄腸骨という関係より、肩甲骨のコリをお尻(大臀筋、中臀筋、小臀筋)に鍼を刺してゆるめます。手首の圧痛点にも鍼を刺して抜いていき、最後は、1寸5番鍼(長さ30mm直径0.25mm)で、足の親指をツンツンと刺します。

「先生、今の効いてます・・・肩が軽いです❣️」

足先の鍼を、「ツンツン鍼」と呼んで首、肩こりに使おうと思います。

正三角形

正三角形

遺書を、書いた安堵で、長生きし

居れば邪魔、出かけりゃ事故かと、気をもたせ

この動悸、昔は恋で、今 病(やまい)

などの川柳を教えてくれる80才代の女性患者Bさん。2年前、右膝に人工関節の手術をしましたが、今回、気になるのが前腕の痛み。それと、腰痛(腰椎4番、5番あたりの1面)です。

親戚から、釣ったスズキとアジ28匹をもらい、重い包丁で調理。その上、アイロン掛けの仕事を1時間したため、前腕(特に右)が痛みます。昨日は、痛くて仕方がないので押圧し過ぎ、3カ所ほどアザができています。

合谷診(人差し指と親指の間の触診)で基本点に置鍼。これで、腰痛は腰椎5番あたりの1点。その後、右前腕をねらいC点の前腕(オデコの生え際正中線から右に4.5cmあたり)に、3本置鍼。

「先生、右腕ずいぶん楽❗️やわらかい・・・どうして?」

「そういう法則があるんですよ。」

ついでに、左前腕も同じように左のオデコに置鍼します。これで、前腕の痛みは8割なくなったようです。

「Bさん、まだ右腕痛いところ、あるでしょう・・・そこ、探して、鉛筆で印つけますね~」

すると、3点の綺麗な正三角形ができました。それと同じ圧痛点の正三角形が膝の下にもあるはずです。丁寧に見つけていくと、相似形の正三角形がありました。そこに寸6(50mmの長さ)3番鍼(直径0.2mm)を3本置鍼。

「先生、びっくり‼️痛くない・・・・どうして❓」

「Bさん、肘を膝で治すという法則があるんですよ!」

後は、大好きなフォークソングを聴きながらゆっくりしてもらいます。いつも新鮮な驚きを持っているBさんは、とても素敵です❣️

7年前に大腿骨骨折でボルト3本

7年前に、大腿骨を骨折しボルトが3本入っている70才代女性患者Aさん、杖をついて、タクシーを降りてこられました。鍼治療は初めてのため、緊張した面持ちで来院されました。この2~3年、臀部から足首にかけてしびれ、夕方には熱っぽくなる時があり、両足先の感覚がありません。

2~3か月前から、2週間に1度の割合でブロック注射をしていますが、2~3日で元に戻るそうです。

「鍼は怖いけん、ようこなんだんよ(来ることが出来なかった)。医者には、しびれは治らんと言われて・・・」

「・・・・治らんと言われたんですか?・・・ふ~ん・・やってみましょう。」

合谷診(人差し指と親指の間の触診)では、左手に反応があります。A点(オデコの生え際中心部)とD点(左耳の前)Iソマトトープの腰椎(左耳のウラ)に置鍼。

Aさんは、足先に感覚がないので、後頭部にあるKソマトトープ(小さな人型)の足ウラあたりに4本置鍼。どうやらこれが効いたようです。

「足先に感覚が出て来た・・・鍼は、全然怖ない・・・ブロック注射にくらべたら、何ともない。」

「そうじゃろ!・・・大したことなかろ?」

「気持ちええぐらいじゃ。」

「今度は、手を出して下さい・・・・ここ(指付け根の関節)痛い?」

「痛い❗️ものすごく痛い。」

「ここと、足先とは、つながっとるんよ・・・一番細い鍼で刺しますね~」

圧痛点を丁寧に見つけ、鍼を刺していくと、

「先生、来よる❗️足先から上向いて、響いて来よる・・・上がって来よらい❗️」

と、Aさんは子供のような目をして、私に教えてくれました。今度は、手の甲の関節に鍼を刺していきます。ついでに、1寸の5番鍼(直径0.25mmの太め)で、指をツンツン。

「先生、手が熱い・・・・・痒なってきた‼️」

「Aさん・・・これで、足先とかどうですか?」

「感覚がある・・・・しびれは、少し残っとるけど、ようなった・・・手(に対しての鍼)が、よう効いた‼️」

しばらくは、週に2回のペースで来院することをお勧めして、タクシーを呼ぶことにしました。