昨年末、腰痛で起き上がる事が出来ず、病院でブロック注射をして来院されたBさん。
京都で日本料理の修行をし、松山で調理師をされている40才代の男性です。
本日で3回目の来院。
左ふくらはぎ全体が、「冷た痛い」そうです。
まずはお腹から(腹診)です。触ると腎の流れ(腎経)に張りと痛みがあります。
日本料理店の厨房は、コンクリートと水にさらされて冷えています。立っているだけで、足ウラから冷えが襲ってきそうです。
腎経は足ウラの湧泉からスタートして、下肢の内側を通って腎臓に行き、横隔膜を通って、喉まで流れます。そのため、湧泉に灸をしました。すると、お腹の張りと痛みは取れました。
しかし、左ふくらはぎは、「冷た痛い」のまま。
そこで、腎経の流れと、腎経の表(おもて)にあたる膀胱経の流れにお灸をしました。
すると、左ふくらはぎの「冷た」は無くなりました。
でも、痛みは左ふくらはぎのやや外側に直径3cmくらいの円形で残っています。コレが非常に厄介です。
この円形には、張りやコリがありません。一般的に痛みの部分は、皮膚をつまむと、痛いのですが、この部分は、痛くありません。ただ押すと痛いのです。
もしかして、対角の右腕に圧痛点があるかも・・・無理矢理見つけ出し、右腕に鍼を刺しますが、全く変化なし❣️
仕方なく、円形部分に直接、鍼を刺しみました・・しかし、コレまた、変化がありません❣️
『もしかして、痛みの近くの筋膜が、悪さしているのかも?」
丁寧に膝ウラの圧痛点を見つけ出し、鍼を刺してみました。すると、
「痛くありません。引っかかりもありません❣️」よく分からないまま治療終了。
どう考えていいのか・・・仮説です。内臓を含める筋肉や、骨格を支えている結合組織の筋膜には、12の流れがあるとされています。その一番深層にあるデイープフロントラインの筋膜が絡(から)まっていた。たまたま、その絡まりに鍼が刺さり良くなった。
この様に考えると、痛みの円形部分にコリや張りがなく、つまんでも痛くないのが理解できます・・・まあ~~屁理屈でしょけど・・・