ピアニストでピアノ指導者でもある60才代の女性患者Cさん。
9ヶ月前から、月1回の治療を受けておられます。ピアニストの指はしなやかなものと、思い込んでいた私ですが、Cさんの指に触れ驚きました。
『固ったー‼️』
そうか、肉体労働指なんだ。考えてみれば、1~2cm指が下がれば鍵盤を弾けるのですから、固かろうが柔らかろうがそれほど関係ありません。やはり、それよりも音楽的な“脳力”が大事なのでしょう。Cさんは、その“脳力”が素晴らしく長けているため、ご自身の感情をすぐさま、言語化しピアノを奏でるように喋ってくれます。
「$ △◉/※£ペラペラ・・・・」
9ヶ月も前のことなので、内容までは覚えていませんが、
『ピアニストだな❣️』
と感じたのであります。さて、それから9ヶ月後の治療。
肩コリ、特に肩甲骨寄りが、固く痛いそうです。いつものように腹診をして、カラダ全体の状態を把握します。消化器系に当たるところに圧痛点があるため、土踏まず辺りにお灸。
これだけで、お腹の圧痛点が緩みます。
お腹が緩むと、ウラにあたる腰も緩んできます。うまくいくと、肩も緩みます。全てつながっているから!
ガラス戸に障子の二重窓でも外気の冷たさには、勝てません。
そのため、お灸治療になります。フカフカの毛布2枚に包(くる)まったまま、右手を出してもらい、親指と人差し指の間(合谷=ゴウコクというツボ)周辺の圧痛点にお灸を7~10壮。
腰痛点(前回で説明しています)にも7~10壮。
ただ、寒さの為か、少々熱めのお灸のようです。
「熱っつ?、膝から上、鳥肌たつけど・・・後で、気持ちいいからええけど・・・」
Cさんには、少々我慢してもらいます。
「治療を受けるようになって変わったこと、指が動く様になった。私の師匠から、音が変わってきたと言われたことがある。それと、気がついてみると、当たり前に動けるようになっていた。」
ポツリと話しくださいました。
治療家をしていて一番嬉しいお言葉です。
肩も腰も温かくなってきたので、治療終了となりました。