山元式新頭鍼療法セミナーレポート6

トライアスロンをしているガッチリした体躯の男性患者Fさん。

朝起きた時は大丈夫なのですが、車の運転後、腰痛となり、冷え性も激しく電気ストーブがないと生活が出来ない程です。

山元先生は、Fさんの両手を取り、合谷診を始めます。

「先生、上に行けば行くほど痛いです。」

人差し指の根元から、手首にかけての第2中手骨の際上わずか1.5cmほどにソマトトープ(小さな人型)があり、①下肢②腰部③胸部④頚部⑤頭部(たぶん脳)に区分の合谷診。

「上に行けば行くほど痛い」ということは、④頚部⑤頭部(たぶん脳)あたりが痛いという事になります。

そこで山元先生は、④頚部基本点のA点(Fさんは右合谷に圧痛点があるため、正中線からやや右の生え際)に刺鍼。

この時、A点を見つける左親指の爪の当て方を、丁寧に教えてくださいました。

「間隔は、本当にせまいです。爪を立てた所ここと、下と、もっと下、どれ?」

立てた爪をローラーのように下にほんの少しまわし、Fさんに感覚を効き分けてもらいます。これを繰り返してA点に3本置鍼。

今度は、肘下横紋(肘の内側のスジ)の外側(曲池というツボ)を腕診。

Fさんは痛みを感じませんでした。ここは、腕診では頚部にあたる所です。頚部の痛みが無くなったかどうかの確認だったのでしょう。

再び先生は合谷診をされます。そして、今度は外踝(そとくるぶし)の下、外果治療点(マレリウス)にパイオネックスを2個貼ります。

次に、右耳の後ろのソマトトープ(腰椎に当たります)に置鍼をしていきます。1本刺すごとに腰の状態を確認します。

4本目、

「あっ、効いていますが、まだ痛いです。」

5本目、

「効いた!」

「もう一本、やりますか?」(山元先生)

「はい!」

「ハッハハハ・・・・」

「だいぶ、違います!」

最後に仙骨注射をするため、治療室にスタスタと歩くFさんでした❣️