僧帽筋と広背筋

60才代男性の患者Aさん、慢性的な腰痛と、右前腕痛で2年前から週に1回のペースで来院されています。腰は良くなり、野良仕事をしてもそれほど痛みはありません。

今回は、草刈りをし過ぎ、肩コリになりました。

合谷診(人差し指と親指の間の触診)と上腕診をしながら、頭に9本置鍼。上腕がゆるみました。これから、肩コリに取り組みます。最近は、肩コリを腰に置鍼することで治療するようになりました。

肩には僧帽筋という菱形の筋肉が、頭蓋骨の後頭部から胸椎12番まであります。そして、腰には、広背筋というよく見れば僧帽筋によく似た筋肉が、仙骨から上腕骨にかけてあります。この2つの筋肉はお互いに対応し、それぞれの筋膜が引っ張りあっていると思います。

ということは、腸骨付近の圧痛点を見つけ、筋膜をゆるめると、肩コリもなくなると思います。

そこで、寸6の4番鍼(長さ50mm直径0.23mm)の鍼を置鍼して、20分ゆっくりフォークソングを聴きながら休んもらいます。

「は~い、鍼を抜いていきましょう・・・・・どうですか?」

「いいんじゃない?(高校のクラスメートなので、こんな会話です)」

肩を確認すると、やはりゆるんでいます。

だんだんと、治療がシンプルになって来ています。