2年前、頚椎症と診断された男性患者Aさん。漢方薬治療を続けるも、両腕が上がり難く、五十肩とも診断されました。今回で3回目の来院。過去の2回とも、2日間は調子が良いのですが、その後元に戻ってしまうそうです。
そこで、カラダの歪みを取る民間療法・操体法をメインで行うことにしました。
まず、人工芝の上にゴルフボール程の大きさの陶石を置き、ゆっくり歩いもらいます。これは、悲鳴を上げるほど痛いです。
「ちょっと・・・これ、痛すぎて・・・歩けんがな・・・・」
「まあ~、やれる範囲で・・・」
「バランスとるのが難しいし・・・フラフラして・・・」
「このフラフラするのがええんよ・・・無意識のうちに、カラダの歪みを取りよるんよ。」
などと、話しながら今後は、クスノキの瘤(コブ)の上を歩いてもらいます。
「クスノキは、薬の木という語源があるくらいじゃけん・・・・クスノキから出来る樟脳(しょうのう)は、英語でカンフル言うて・・カンフル剤のカンフル・・・元気の源なんよ。」
「・・・・これ、気持ちええ❗️・・・歩き終わってしもたら、足ウラが、ジ~ンと気持ちええ。」
「そうじゃろ、歪みもとれていきよるし・・・結構、よかろ~~」
「やみつきになりそじゃわい。」
ゴルフボールと人工芝を使って自宅ですることをお勧めし、操体法による治療を始めます。
Aさんは、左肩及び左肩甲骨に痛みを感じています。痛みの個所を聞きながら、その個所に対応する左股関節、左臀部の筋肉及び筋膜を伸展する操体法を気持ちよくおこないます。
そして、最後に残った痛みが、肩甲骨の棘下筋(きょっかきん)。それに対応する腸骨の筋肉に2寸の5番鍼(長さ60mm直径0.25mm)を5本置鍼して終了となりました。
Aさんには、これからも操体法を中心に治療をしていこうと思います