ほとんど何もしない治療

「先生、ちょっと気づきあったんですよ・・・・ここ(股関節内側)の痛みが、背中を指でこすると、なくなるんです・・・若い人だったら、これが長続きすると思うんですね。」

若い頃、バイクの事故で右脚骨折したのが原因で、右股関節が痛い60才代の男性患者Aさんが、新たな操法を教えてくれました。Aさんは、20年くらい前、当時は全く無名だった天城流の創始者・杉本練堂先生の筋膜はがしワークショップを受けたことがあり、ご自身のカラダに向き合うことを常にされています。

こういう時は、もっと気楽にカラダに付き合ってもらいましょう。

「Aさん、これ(ゴルフボールより少し小さい陶石)で、肩甲骨の圧痛点を押してみませんか?」

感覚の鋭いAさんは、私が施術するより、きっかけを作るだけで治療になることがよくあります。イスにも、ベッドにも物入れにもなる畳部屋で、陶石を右肩甲骨の圧痛点に当たるように置き、おき仰向けになってもらいます。

「先生、これいい❗️効きますね~~」

後は、Aさんにお任せです。10分くらい経つとAさんが起き上がってきて、

「先生、この一点が気になります。」

胸椎5番目(肩甲骨と肩甲骨の間)につまった感じがあるようです。その一点に、右手中指を軽く触れることにしました。

「・・・背中から肩にかけて、暖かい気が流れるような、いい感じです・・・太陽のような・・・・」

7~8分して、

「・・・Aさん、後はベッドに移動して、ゆっくり休んだら・・どうですか?」

「それは、ありがたい・・・ゆっくり寝ます。」

アメジスト(紫水晶)を敷き詰めた、遠赤外線を放つマットの上で寝てもらうことにしました。30°Cに設定しているので、ほんのり暖かく、気持ちいいはずです。

もうすでに、いびきをかいて寝ておられます。

20分くらい経ち、起き上がって、

「手の血行が良くなった❣️」

とニコニコ顔で帰られました・・・・・・私はただお付き合いしただけ・・・(*^ω^*)