デッドボールで肩が抜ける

中学生の女子患者Bさん、ソフトボールの試合中、デッドボールを右肩に受け、肩が抜けてしまいました。そこで、Bさんは、抜けた右上腕を左手で持ち上げ、元の位置に入れました。Bさんは、その日に整骨院へ行き、骨が元の位置に戻っているのを確認し、その翌々日に、来院。

「右肩がまだ、上がりません。」

「・・・それにしても、自分1人で入れたんじゃろ・・・凄いな‼️」

「肩がぶらっと下がって・・・仕方がないので・・・」

男勝りのBさん、肝がすわっています。ただ、鍼は嫌いなため、パイオネックス(円皮鍼)以外は刺すことができません。そこで、私の知る限りのソマトトープ(小さな人型)の肩に当たる部分3カ所に、爪で押圧しBさんに、ゆっくりと右腕を上げてもらい、1番よく上がる個所を治療点とする事にしました。その前に、Bさんのカラダが納得するまで打撲した個所を氷水で冷やします。

①右耳の前方(Iソマトトープ)を押圧し、右腕を上げてもらいます・・・変わりなし。

②右の生え際やや奥(C点)を押圧し、右腕を上げてもらいます・・・ほとんど上がらない。

③胸骨の右上の圧痛点を押圧し、右腕を上げてもらいます・・・スムーズに挙上。

これで、③を治療点にします。丁寧に圧痛点を探し、パイオネックスを貼っていくことにしました。貼るたびに、右腕を挙上してもらいます。結局、9ケ貼りスムーズに真上まであがる事を確認しました。

時間があるので、奥のベッドで仰向けになってもらい、③の最も痛い個所に軽く指を触れる治療を行いました。そして、7~8分後、

「Bさん・・・・どう?上がるかな?」

「・・・・・・・大丈夫、上がります❗️」

これで、しばらく様子を見てもらうことにしました。