2日前に寝違えてしまい、首を捻(ひね)っても、前に倒しても痛みが走る高校生A君。
15カ月ぶりの来院となります。
「今は頭に鍼を刺す治療法に変わったんよ・・・・それでもかまん?」
「・・・・えっ・・・いいです・・・」
ただでさえ大きい目のA君が、まん丸の目でポカ~ンとしています。やや不安そうな表情が見え隠れするので、
「あんね、この鍼はね・・・すごく効きがいいのよ。特に首じゃろ、首にはぴったりじゃわい。」
「はい!」
ちょっと安心するA君。それでは、いつもの様に合谷診(人差し指と親指の間の触診)から始めます。
合谷診:左(左側から治療します)
上腕診(肘内側の横紋の触診):左腰椎
:右頸椎
A君は、左腰椎に対応する左肘内側に圧痛点があります。それで、左耳前方の圧痛点を見つけ、1本置鍼。すると、左肘内側の圧痛点がなくなりました。これで、A君は納得したようです。次に右頸椎に対応する右肘横紋の外側圧痛点を、再確認して、オデコ中央部の生え際の圧痛点に3本置鍼。すると、右肘横紋の外側l圧痛点がなくなりました。これが基礎治療です。
「首・・・どう?」
「少し楽になりました。」
続いて、応用治療になります。首診をすると、
首診:左膀胱、肝、三焦
:右腎、膀胱、三焦
上記のようになりました。そこで、左側頭部膀胱に対応するところに1本置鍼。これで、首の膀胱に対応する圧痛点がなくなりました。続いて、左側頭部肝に対応するところに1本置鍼。やはり、首の肝に対応する圧痛点がなくなりました。そうすると、左三焦の圧痛点は、置鍼しなくても、なくなりました。
「これで、首はどう?」
「左は軽くなりました・・・でも、右に痛みがあります。」
右側頭部の腎に対応ところの圧痛点に1本置鍼。首の腎に対応する圧痛点がなくなりました。次は膀胱、やはり同じように、首の圧痛点がなくなりました。このように首の圧痛点がなくなってくると、痛みが絞られてくるようです。
「A君、どこへんが痛い?」
「ここです。」
もう痛みは首というよりも肩の部分になっていました。そこは、丁度残った三焦に対応する圧痛点です。側頭部の三焦に対応する圧痛点に1本置鍼。首(というか肩)の圧痛点がなくなりました。それでも、首、肩に圧痛点がまだ残っています。その圧痛点は、大腸と胃に対応するところにあります。それぞれに対応する右側頭部の圧痛点に1本ずつ置鍼。
「A君、首どう?」
「あっ、大丈夫っす。」
「もう一回、ゆっくり調べてみて・・・」
「・・・・・大丈夫っす❣️」
後は、30分Jポップを聴きながら休んでもらいました。首診のある山元式新頭鍼療法は寝違えに良く効くと実感しました。