あきらめなければ、痛みも、麻痺も必ず治る!抜粋16

YNSA創始者・山元敏勝先生の著書からの抜粋です。丁寧に読んでいると私が治療で見逃していたことが、分かってきました。先生の文章はひらがなが多く、読みやすいので見落としてしまうヒントが隠れています。

『首の骨がズレ、神経を圧迫。強い痛みで上がらなくなったってが、2日で上がるようになった

頸椎狭窄 女性 59歳 主婦

この患者さんは、左腕に強い痛みがあり、左手がほとんど上に上がらない状態で来院をされました。痛みは、仰向けに寝ることもできないほど強いものだったため、MRIの検査ができませんでした。そこで立ったままレントゲンで検査を行うと、首の骨である頸椎の4番目と5番目に狭窄が見られ、明らかに神経が圧迫されているのが確認できました。

日南からは少し離れたところに住んでおられ、1ヵ月間、他の病院の整形外科で診てもらっていたそうですが、改善がみられないということで、私のところにみえました。

頭部と首の診察によってYNSAの点の反応をみると、頸椎につながる点と、4つの内臓に関わる点に変化がみられました。

人間の体は、一つひとつの臓器や器官が単独で働いているわけではなく、それぞれが関係をしあいながら機能をしています。そのため、腕が上がらないなどのように、一見内臓とは関係のないように感じる症状でも、内臓とつながる点に反応がでることが多くあります。

反応のみられた5つの点に針を刺すと、痛みは少しやわらぎ、まったく上げられなかった左腕は、胸のやや下あたりまで上げられるまでに改善をしました。通常であれば完全に改善をするまで、頭部に新たな点の変化を見つけ治療を続けます。

しかし、この患者さんは痛みでだいぶまいっておられたので、無理をさせず「明日もう一回治療をしましょう」と伝え、この日の治療を終わらせました。

ところが、翌日、この患者さんは、とても嬉しそうな顔をしながら診察室に入って来られました。「調子はどうですか」と聞くと、笑いながら両腕を思いっきり上に上げて見せてくれたのです。

1ヵ月も苦しんだ、仰向けに寝られないほどの痛みも改善されていました。YNSAの針の効果は、このように、針を抜いてから、徐々に効いてくるということも多くあります。』

『人間の体は、一つひとつの臓器や器官が単独で働いているわけではなく、それぞれが関係をしあいながら機能をしています。そのため、腕が上がらないなどのように、一見内臓とは関係のないように感じる症状でも、内臓とつながる点に反応がでることが多くあります。』

このことを、鍼灸師である私は、しっかりした自覚していなかったように思います。例えば、膀胱点に置鍼する時、鍼灸師にもかかわらず、膀胱経(膀胱に関係するツボの流れ)という流れを意識せず、膀胱点のみを意識していました。

それで、今日の患者さん(50才代女性患者Aさん)にツボの流れを説明しながら、

「Aさんの張りがあるふくらはぎ・・・これは、膀胱に関係するツボが流れているんです。今から、膀胱の点に、刺しますね・・・・・・今、どうです?」

「・・・今、どうもない・・・張ってない。」

「でしょ?」

次回からは、この説明を加えるようにします。