ギックリ背中その2

昨日に続いて、「ギックリ背中」の患者さん(昨日の患者さんではありません)から、突然の電話連絡がありました。本日は暇(ひま)にしていたので、突然予約大歓迎です。

30才代の男性患者Aさん。3日前ソファーで寝てしまったせいか、朝起きると左肩甲骨の下側に痛みが走り、それがドンドン加速、昨日はガマン出来ず、救急病院に駆け込んだそうです。

病院では内臓の検査には全く異常なく、ロキソニン服用となりました。今回は、1錠飲んで来られているので、痛みはガマンできる程度のようです。

早速、合谷診(人差し指と親指の間の触診)左(明らかに左に圧痛点)から治療を始めます。

上腕診(肘内側の横紋周辺の触診)

左:頸椎、胸椎、腰椎、脳幹、大脳それぞれに圧痛点。小脳なし

右:なし

今回は、操体法を導入。奥のベッドに移動してもらい仰向けになってもらいます。すると、左脚が1cm長いので、左カカトをゆっくり押し込んでもらいます。私は、右手親指でAさんのカカトをしっかり支えて程よい抵抗を作ります。これで、左右差がなくなりました。次は、両膝を曲げてもらい、左と右にゆっくり両膝を倒してもらいます。そして、可動域の少ない方から、可動域の大きい方へ、ゆっくりと戻してもらいます・・・が、私が軽く抑えているので、実際にはAさんの膝は動きません。

「カラダの中心腰を使ってゆっくりと・・・・実際には、私が抑えているので、動きませんが、ゆっくりと気持ち良くカラダの中を動かしてみて下さい。」

などと、言葉がけしてAさんの動きを誘導します。これで、背中の痛みが10→7になりました。

再び、合谷診(人差し指と親指の間の触診)をすると、左右差はほとんどなくなっていました。

上腕診(肘内側の横紋周辺の触診)

左:小脳

右:腰椎

最初の触診と、全く違う圧痛点を感じました。こうなると、直接左胸椎を狙って、E点という左の眉毛の上の圧痛点に3本置鍼。

「これでどうですか?」

「随分いいです!」

次に後頭部にあるマスターキーという点に1本置鍼。

「これでどうですか?」

「あっ、もっと軽くなりました。」

最後は、胸部ソマトトープ(小さな人型の投影)の胸骨圧痛点に1本置鍼で終了。30分ゆっくりジャズを聴きながら休んでもらいました。来院された時の痛みが10→2になりました。また3日後に来院されます。