鍼を刺す姿勢

「私の右脚には10人の脚が、束(たば)ねてあるんです。」

と、痛い右膝のことを表現していた70才代の女性患者Cさん。最近では、1本脚になっていますが、施術後2日ほどで元に戻っていました。ところが今朝、初めて自分の右脚で立っている感覚になったそうです。

「先生、今日が今まで一番いいです。」

この言葉をいただくのに初診から10ヶ月かかりました。週に一回通っていただき、改めて「継続は力なり」と感じたのです。ただ、右膝がまだしっかりと伸び切ることはないそうです。

足の合谷診(第一中足骨と第二中足骨の間の触診):右

普段は、左に反応することが多いのですが、今回は右足が反応しました。やはり、何かが変化しているのだと思います。

膝診(膝窩横紋周辺の触診)

左:頸椎(1)、胸椎(0)、脳幹(0)

右:胸椎(1)、腰椎(1)

膝診の良いところは、膝窩横紋(膝ウラの横紋)の圧痛点の個所で胸椎(1番~12番)のどこが悪いか、ピンポイントで分かることです。ピンポイントで分かると治療点である眉の上の位置がハッキリ分かります。(  )内の数字は圧痛点が無くなった時の置鍼数。(0)は、他の置鍼の影響で圧痛点が消えたことを意味します。

首診:

Cさんが初診の頃は、私が指を首に近づけるだけで、Cさんは異常に反応してほぼ全てに激しい痛みを感じていました。その頃に比べると首の反応は1/4程度になってきました。徐々にですが良くなっています。

左:腎(1)、膀胱(1)、肝(1)、胆(1)、心(2)

右:なし

基礎治療と内臓調整を行った後、右膝治療となります。膝はG点という側頭部にあり、4本置鍼し終了となりました。鍼を刺す体勢が非常に大切であると、最近意識するようになりました。丹田を意識して指で押すのではなく、微妙な体重移動で鍼を刺す・・・です。(気づくのが遅い・・・)