日本家屋の将来

今日は、13:00から16:45までリモート勉強会がありました。筑波大名誉教授の安藤邦廣先生による「日本の住まいの成り立ち」の第4回目です。今回は東日本と西日本の民家の違いについての講座でした。

(昨日公開したYouTubeです、事務仕事で同じ体勢をしている方におすすめです)

日本は南北に縦長の地形をしているにもかかわらず、南日本、北日本の民家の比較ではなく、なぜ東日本と西日本の比較なのでしょう?それは、東日本が縄文文化、西日本が弥生文化を基礎としているからです。縄文文化はブナを中心とした落葉広葉樹林で狩猟生活をして、クリ、トチの実、クルミなどを主食にしているのに対して、弥生文化は常緑照葉樹林で畑、稲作を中心の生活なので民家の構造に違いが出来、暑さ寒さと湿気を解決するための知恵が、民家を進化させていくのです。

そんな学びの時間で、今後の日本家屋の進むべき方向性を示していただいたように思います。まず、温暖化により今後、大型台風襲来と、今年の冬のように、日本海を流れる対馬海流の温暖化による大雪が日本を襲ってきます。

そこで、日本のポンペイと呼ばれている群馬県の黒井峯遺跡(6世紀に椎名山の大噴火により、当時の竪穴住居が1982年に発見された)が参考になります。当時は、夏用の住居と冬用の住居が存在していました。夏は茅葺きで茅の壁で暮らし、冬は地下室(15℃以下にならない)に釜戸(かまど)を作り、茅と土と茅の3層屋根で暖かい生活を送っていたのです。

つまり、冬は小さく夏は広く暮らし、冷暖房を使用する期間を短くする空間を工夫することが大切になるのです。私の実家は茅葺き屋根にトタンを張っているのですが、いつか進化形の空間にしてみたいという夢がムクムク・・・・