2週間前に腰痛で来院された高校生A君。今回もお母様と一緒に来院されました。治療後調子良く練習をしていたのですが、最近、投球(サイドスロー)したり、バットスイングをすると、左腰部から背中にかけて痛みを感じるようになりました。体幹を捻(ね)じ、最大可動域のところで、痛みを感じるようです。上腕診、首診の代わりに膝診、足首診をするようになったため、また新たな発見がありました。膝は上腕に比べ大きいため、頸椎の1番から胸椎、腰椎を経て仙骨までの状態把握ができます。これは、診断する上で大いに役立ちます。下記の#数字は、頸椎、胸椎、腰椎の椎骨の番号になります。
膝診(膝窩横紋周辺の触診・・・圧痛点の位置で椎骨の悪い個所が分かる
頸椎左:#4、#7
右:#1
胸椎左:#1、#8、#12
右:#1、#8
腰椎左:#2
右:#1
上記の結果に対し左側のみに置鍼。左胸椎#8に対し1本置鍼・・・#1、#12の痛みもなくなる。
左腰椎#2に対し、3本耳ウラに置鍼。これで、左腰痛がかなり軽減。
「今、どんな感じ?」
「・・・・・・かなり良くなりました・・・けど、奥の方が痛いです。」
そこで、左側頭部に4本、後頭部に2本置鍼。
「これでどう?」
「・・・・確実に良くなってます・・・・けど、まだ痛みはあります。」
そこで、(私の勝手な)仮説を元に、足の甲の腰椎に対応する個所にパイオネックスを5個貼り、私の中指を軽く添える操法。しばらくして、
「今、どんな感じ?」
「腰が熱くなってきました。」
「熱く過ぎる?」
「いいえ、気持ちいいです。」
そこで、お母様を呼び、私と同じようにパイオネックスの上に指先を置いてもらい、私は治療を止めました。お母様には5~6分この状態を保っていただきました。
「これで、腰はどんな感じ?」
「・・・・・・全然大丈夫です。これだったら、今でも(ボール)投げられます。」
お母様には、この治療をする様にお願いして後は、雑談で終了となりました。