今回で、週一回の通院が10回目になる80才代の女性患者Bさん。当初は、足首から下がゴワゴワする感じがあり、左膝が痛くあまり良く歩けませんでしたが、この2つの身体的ハンデはいつの間にか、無くなっていました。ところが、食欲がないのが気になってきたそうです。
「もう膝も良くなってきたんで、これからは内臓の方を診てもらいたい・・・食欲がないので、痩せて、痩せて・・・座ってても、お尻が痛い。」
Aさんは、首診(首の押圧触診で、内臓の状態を診断する)では、痛みを感じないため、上腕診、膝診(大脳、脳幹、小脳、頸椎、胸椎、腰椎の診断)のみ行って、自律神経を整える治療をしていました。しかし、これからは食欲増進のための内臓治療にポイントを移すことになったのです。そこで、首診の押圧をやや強めにし、Aさんが痛みを感じなくても、張りのある診断点は陽性とすることにしました。
合谷診:(人差し指と親指の間の触診:左に痛み左側を診断)
上腕診:圧痛点なし
膝診:頸椎#5(1)、胸椎#3、#5(1)、腰椎(0)、脳幹(0)、大脳(1)
首診:左腎(1)、左大腸(1)、右腎(1)、右肝(1)、右大腸(1)
上記8本を頭に置鍼しました。
「何か、お腹が軽くなってきた・・・・涼しい感じ・・風が入りよる。」
痛がりで、鍼(はり)を刺すのが嫌いなAさんですが、置鍼している間は、頭の痛みを感じることもなく、ご機嫌です。また、置鍼した瞬間に首の張りがなくなるのを実感したため、信用してもらえたようです。これで、食欲が出てくれます様に!