待合室で、やたらとあくびをする70才代の女性患者Aさん。どうもお疲れのようなので、
「今日は、足揉(も)みをしましょうか?奥のベッドに移ってください。」
と、今回は全て操体法をすることにしました。左膝がお悪いので細長い棒状のクッションをベッドに両膝ウラが当るように置き、Aさんの膝に負担がこないようにしました。
「どうですか?膝・・・」
「ちょうどいいですね。楽!」
ベッドを私の膝上20cmくらいまで上げ、足揉(も)みを始めました。
「どうですか?」
「気持ちいい・・・」
15分ほど足揉みをした後、両肩が重いと言われたので、AさんのオデコにあるB点に中指を軽く置き、皮膚の操法をしました。すると、
「水が流れている・・・・・」
私は一瞬、流し台の方を見て、耳を傾けました・・・『別に、水は流れていないけど?』。
「不思議、足に両脚に水が流れている感じ!」
「・・・・・あああ、そういうことは、よくあります・・・何か、カラダの方で変化がありましたら、教えて下さい。」
「じっとしとるのに、首が動きよる感じ・・・・黒い雲が出てきて、雲が動きよる方に首が動きよる・・・・面白いね~・・・・最後は、雲が上に上って消えていった・・・・不思議!」
ちょうどいいタイミングなので、今度は後頭部に両手を・・・・ちょうど、水をすくうような感じで優しく触れます。しばらくすると、
「両肩が重くなって来た。」
「・・・・そしたら、意識を両肩に置いてください。そして、息をゆっくり肩に通して・・その後は、2つ、3つ普通呼吸をして、またゆっくり肩に息を通すお事を、しばらく続けてみてください。」
「・・・・右(肩)が軽くなってきた。」
そこで、電話が「リリリーン」
「はい、あじさいの杜鍼灸院です・・・・はい◯◯さん、お久しぶりです・・」
と、明日の予約受け付けて、2~3分の時間が流れた後、
「Aさん、どうですか?」
「左は、足の方がジーンとなって・・・そのうち(肩が)軽くなっていった・・・・今は、頭が軽い。」
もうこれで、整ったので5~6分足揉みをして終了となりました。山元式新頭鍼療法(YNSA)の治療点を使った皮膚の操法は、新しい治療法になるかも知れません。