顎関節症

山元敏勝先生の著書「あきらめなかれば、痛みも、麻痺も、必ず治る!」は、さすがに150万人の患者さんを診て来られた叡智が凝縮されています。さらっと述べておられる言葉の重みにやっと気づくことができるようになりました。これには、顎関節症の中学生が一回の治療で治った事例が載っています。下記に紹介します。

『この患者さんは日南に住む中学生の女の子でした。突然口が開かなくなり、その日のうち、すぐに来院されました。ショートカットの快活そうな女の子でしたが、急に口が開かなくなったことへのショックと不安から、とても元気がなく心配そうな顔をしていました。

口はわずか指が1本入るくらいにしか開けることができず、「口を開けて口を動かしてごらん」と言うと耳の付け根あたりにカクカクすると言う違和感と顎の痛みを訴えました。なんとか会話はできるものの、ままならない状態で、もちろん、何かを食べると言うことも全くできる状態ではありません。

私の西洋医学としての診断は、顎の関節に障害の起きる「顎関節症」でした。YNSAの首診を行うと、脳神経に関係する4つの点に明らかな反応が見られました。「顎関節症」が起こる原因は人によってさまざまですが、顎の関節の動きは脳神経がコントロールをしているため、この女子の場合には、この4つの脳神経に何らかのトラブルが起きていたと考えられました。』

「顎の関節の動きは脳神経がコントロールをしている」ということがポイントです。脳神経というのは、脳から末梢神経が出ている12種類の神経をいいます。例えば、2番=視神経、3番=動眼神経、5番=三叉神経etc.

それらの治療点は、生え際の正中線に1cmずつ左右の平行線を引いて頭頂部に行く線上に12点ならんでいます。まず私は、顎関節症がこれらの脳神経と関わりがあるという知識がありませんでした。次に、その脳神経を首診で探ることができることを知りませんでした・・・これを知っておれば・・・まあ~後ろを見ない、前身あるのみ!