胸部ソマトトープ

去年の暮れに、高いところから落ち、胸椎の2番、3番、4番を骨折した40才代の男性患者Bさん。1ヶ月前から、首痛、左上腕から前腕にかけてシビレがあります。ここで、デルマトーム(皮膚分節)から考えてみましょう。T2番のデルマトームが、上腕の内側から肩甲骨にかけて伸びていますが、これがポイントだと思います。

(山元先生が、ブラジル女性を治療された時の治療点をご注目!)

当初、Bさんは首痛が一番気になり、次に上腕から前腕にかけてのシビレでしたが、後頭部の首に慢性首痛の治療点があり、そこに置鍼すると首痛がなくなりました。すると、Bさんはシビレは肩甲骨下部にあると言い始めました。一番気になる首痛が消えると、シビレがはっきり分かるようになったと思います。すると、胸椎3番、4番、5番のデルマトームがポイントになります。

そこで、今回は胸部ソマトトープ(胸部の胸骨を体幹とみなしたキリスト像のような治療点)を使って、治療しました。頸椎1本、胸椎1本の置鍼で、ずいぶんとシビレが改善出来ました。特に胸椎の治療点は、デルマトームでも同じ胸部に位置します。それだけに、効果があるのかも知れません。

今後は、胸部ソマトトープにも注目していこうと思います。