初めての患者さん

(上記の絵と内容は関係ありません)

70才代の女性患者Aさん、10年前の雨の日に、ペットボトルを踏み転んでしまいました。その時、右臀部を強く打撲し3日間寝込みました。その古傷があるためなのか、昨年暮れから右大腿部の外側に痛みがあります。Aさんは30年前に腰のヘルニアを金鍼を埋め込む治療法で、腰痛を治した経験があるため、鍼に関してはいい印象があります。

私の師匠・加藤直哉先生がよしりんと対談されています。

今回、予約なしで突然の来院でしたが、治療をすることができました。ただ、頭に鍼を刺す治療であることを知らないで来られたため、すこし後悔されている素ぶりが感じられます。こう言う時は、最初の1本で診断点の痛みをとることが大切になります。

合谷診:左(左側を診ます)

膝診:左大脳(0)

上腕診:左頸椎(1)、左腰椎(1)

首診:左腎(1)、左大腸(0)、左三焦(1)、右腎(1)、右三焦(1)

(   )内置鍼数

上腕の外側にある圧痛点(頸椎)を確かめて、オデコの圧痛点(A点)に置鍼。

「ここ(上腕外側)の痛み・・・・どうですか?」

「・・・・痛くありません。」

続いて、上腕の内側にある圧痛点(腰椎)を確かめて、耳の圧痛点(D点)に置鍼。

「ここ(上腕内側)の痛み・・・・どうですか?」

「・・・・痛くありません。」

これで、信用していただけたようです。こうなると、治療はスムーズに進みます。上記の自律神経、内臓の調整治療だけで、ほぼ大腿部の痛みはなくなりました。デルマトーム(皮膚分節)でみるとL4(腰椎4番)の治療点に置鍼すると、大腿部外側の痛みがなくなるはず・・・置鍼しました。

「Aさん、太ももの痛みはどうですか?」

「痛くありません・・・・けど、ここ(腰中央部)に痛みがあります。」

「・・・・そこは、デルマトームで、L2(腰椎2番)かな・・・・これで、どうですか?」

「・・・・・痛くありません。」

これで、終了してもいいのですが、念のためトルコの先生から教わった治療点に置鍼して終了となりました。あとは、30分間ゆっくりしていただくのですが、Aさんにとって初めての頭の鍼なので、山元式新頭鍼療法(YNSA)のYoutubeを見ていただいて、理解を深めていただきました。少しずつYNSAの素晴らしさを広めていきます。