舌診

今年から舌診を加えていこうと思い、患者さんの舌をカルテに写真で残すようにしました。石原医学大全にある舌診の個所を記載します。

『舌も色や形状には体内の水分量と血液の状態が如実にあらわれる。漢方の診察では舌苔の観察は必須となっている。舌苔は舌の表面に存在する苔状のもので、古くなって剥離した舌の上皮、食べ物残りかす、細菌からなる。

西洋医学では、舌苔はよろしくないものととらえている。急性疾患、胃腸病、便秘、熱性疾患、口呼吸、唾液の減少、口内乾燥、鼻腔栄養や点滴で口の運動がない、歯磨きを長期間怠った、不規則な生活、ヘビースモーカーなどで舌苔があらわれるからだ。

東洋医学では舌もまた排泄器官の1つと考える。舌苔は排泄された血液中の老廃物であり、体内浄化のための活動だ。断食中は排泄が活発化して、体内の浄化が進む。舌苔は熱くなり、体内に老廃物がとどまっているほど舌苔の色も白→黄色→薄茶→茶→黒と濃くなっていく。黒くなるほど血液の汚れがひどいことをあらわす。

舌が腫れる→水毒

あかんべーをした時、舌は筋肉でできているから、細長い舌がするっと出てくるのが正常な状態。しかしむくんで膨らんだ舌がぼてっと出る、なおかつ舌の辺縁がボコボコしているなら体内は水分過多、水毒状態にある。水分によって舌がむくみ、下の歯に押し付けられて歯形でボコボコになるのである。

舌の表面がつるつる→悪性貧血

舌の表面にある舌乳頭と言う粘膜の突起が萎縮し表面がツルツルになって光沢を帯びていると悪性貧血が疑われる。ビタミンB12不足による貧血である。

舌が暗赤色、舌の裏の静脈が暗紫色→血液の汚れ

舌の色には血液の状態が現れる。暗い赤色なら血行不良で、血液の汚れ(瘀血)が進んでいる。舌の裏の静脈が静脈は蔵紫色でグロテスクに膨らんでいるはずだ。

舌苔が黄色~黒→血液の汚れ

発熱時には熱によって血液中の老廃物の排泄が活発化し、黄色い舌苔が大量に発生する。舌苔が黒いなら、体内の老廃物が多く、それによって血液が汚染されていることを示す。

舌苔がほとんどない→水分過多、冷え性

舌苔がほとんどなく、さらに舌表面に水分が多い(湿舌)ようなら、水分過多。いずれ冷えや痛みやアレルギーに連鎖する。』

急きょ治療!

 

昨日が仕事納めだったのですが、60才代女性Aさんから連絡があり、急きょ治療開始となりました。Aさんは、3ヶ月前にギックリ腰で来院され良くなったのですが、今回は持病である首の頸椎5~7番当たりにあるヘルニアが関係したのか、首から肩、上腕、前腕と痛みが走りどうしようもないとのことです。

「ヘルニアって、もう治らないんでしょう?」

「いいえ、治ります。白血球で、マクロファジーという大食細胞がヘルニアという異物を見つけると、食べてくれるんですよ。だから、自己治癒力を上げる食べ物を食べていると、いつのまにかなくなる事が多いんです。」

「へ~え、そうなんだ!」

Aさんの表情が少し明るくなりました。そこで、いつものように左右の合谷診。親指と人差し指の間の押圧で、痛い側から治療を始めます。Aさんは、右側の肩、腕が痛いのに、左側が反応するので、左側から始めることになります。膝診では、胸椎、腰椎には反応がなく頸椎だけに反応があります。まず左の頸椎治療点(左頭部に新たに見つけた治療点・・来年、学会で発表する予定)に2本置鍼。次に右の頸椎治療点に5本置鍼。

「これでどうですか?」

「よくなった!でも・・・・痛みが移動して、首の根本だけが痛い。」

そこで、頭頂部にある首の治療点(Kソマトトープ)に1本置鍼。これで、首の痛みがかなり取れました。次に、首診で気になっていた胃と脾臓の治療点を押圧(Aさん曰く、マヒしているようで、何も感じないとの事でした)。胃の診断点を押圧すると、

「大丈夫、気持ちいい」

次に、脾臓の診断点を押圧。

「痛い!そこが元凶だわ!」

「じゃあ、刺しますね。」

「・・・・頭に刺している鍼全部に響く!効いてる。」

「これで、どうですか?」

「・・・・・ここ(前腕)に少し残っているだけ。」

後は、足に見つけた治療点(これは、再来年に学会で発表予定)に押圧し、お灸。結果、来院時の痛みが10とし、全く痛くないのが0とした場合10→2までになりました。痛みが、再発したら、お正月でも治療することを約束して終了となりました。

仕事納め

 

 

今日は晦日。明日まで仕事予定でしたが、キャンセルとなり。今日が仕事納めです。

来年は、1月5日(日)から始めます。皆様、良いお年ををお迎えください❣️

(なぜか、facebookのページが開けないのですが・・・文章だけは、残します)

70才、これから!



70才になりました。

すると、高齢者として様々な試験を受けます。愛媛自動車学校で座学を受け、コースを運転しなくてはなりません。

このなかで、動体視力や夜間の視力を測るテストがあるのですが、全てに100点満点でした。日々の四股トレーニングが効いているようです。

これから、これから!

自己相似

興居島に行っていつも忘れ物がないかとチェック・・・・しているつもり・・・・しかし、今回も忘れ物あり!携帯電話!!

島から帰って、携帯電話をみると50才代の男性患者Cさんから数年ぶりの電話が5回もかかっていました。

「申し訳ございませんでした!5回もお電話いただいたのに・・・すみませんでした。」

「いえいえ、今日治療はできますか?」

「はい、今から大丈夫です。」

「そうしたら、10分ほどで伺います。」

ということになり、施術開始となりました。Cさんは、朝起きると右肩から前腕にかけて痛みとだるさがあり、右腕の置き場所がないほど気になるそうです。Cさんは以前、ベッドでうつ伏せでの施術を受けておられたので、待合室で座っての治療に少々驚いておられます。

「以前とは、ずいぶん違うでしょう・・・・ちょっと進化しています。」

「・・・・・」

私が現在施術している山元式新頭鍼療法(YNSA)の基本理論は、自然現象であるフラクタル構造だと思っています。フラクタル構造というのは「自己相似」。自然現象は同じ様な形を繰り返す。例えば、天才絵師、葛飾北斎が富嶽三十六景神奈川沖浪裏という、富士山を遠景に大波が描かれた有名な浮世絵があります。この浮世絵がリアルなのは、大波のうねりを感じた先端が再び大波の形状を生み出すという現象を描いているからです。

たった1個の受精卵が人間になろうと、旅立つのですが・・・・・これも、自然現象。受精卵は人の形という完成形をイメージして「自己相似」を繰り返すものと私は解釈しています。すると、その旅の最中に所々人型を置いていく・・・・まるで、大波の先端に大波の相似形があるように・・・・

天才・山元敏勝先生は人体を自然現象の産物と捉えられ、人の身体には様々な「自己相似」が存在していることを見つけられ、治療にいかすという離れ技を創られました。この治療点を、山元敏勝先生はソマトトープ(小さな人型)と呼ばれています。今回Cさんには、頭にある4カ所のソマトトープに7本の鍼を刺しました。

「どうですか?」

「・・・・・・いいです、ずいぶんいいです・・・・・10だった痛みが2くらいになっています。」

ということで、施術を終了。年内にあと2回施術予定です。

何故しびれるの?

月に2~3回のペースで来院される50才代男性患者Aさん。今回は、左前腕から指にかけて痺(しび)れがあるそうです。最近、この痺れは出ていなかったのですが、久々に感じられるそうです。痺れに関して、コピペが下記です。

『私たちの体には感覚を感じるセンサーが膨大な数存在します。(中略)このセンサーで感じた感覚は手や足から末梢神経を通じて脊髄を通り脳に到達して熱いとか痛い、あるいは何かが触っているという感覚を認識することになります。この経路のどこかに障害が起きるとしびれが現れます。センサーそのものが壊れてしびれが起こることもありますが、その場合は皮膚の表面で問題が起こっていることが多いので原因を取りのぞけば比較的容易に改善します。(中略)しびれの原因で最も多いのはセンサーから脊髄に到達するまでの末梢神経の部位での障害です。末梢神経は電線にたとえられますが、軸索と呼ばれる芯の部分(電線のコードが通っている部分)とそれを周囲から包み込む髄鞘(ビニールのカバーにあたる部分)から成り立っています。この芯の部分が壊れることもあれば、カバーしている部分がはがれて、うまく伝わらなくなることもあります。(中略)「しびれ」はつながってはいるけれどうまくつながっていない状態で、そのために本来でない感覚を脳が異常な感覚「しびれ」と認識していると考えるとわかりやすいかと思います。』

とあります。Aさんは繋がっている神経が何らかの原因でうまく繋がらなくなり左前腕から指先まで痺れが出たのでしょう。

いつものように、合谷診(左右の親指と人差し指の間を押圧し、左右どちらが痛いかを診断)。Aさんは左に痛みがあるので、左の膝診を行い、その後首診。結果、8本を頭に置鍼し、前腕の痺れが薄れてきました。次にオデコのC点、頭頂部のI.J.Kのソマトトープ、後頭部のマスターキーの合計5本を置鍼。

「これで、どうですか?」

「いいですね~・・・・指先に少し痺れが残っているだけです。」

「山元先生は、ホントに天才ですね・・・・よくもまあ、この治療点を見つけたもんです。ホントに凄いことです!」

と改めて山元先生の偉大さを実感したのです。

マスターズ甲子園

中高年の野球大会マスターズという甲子園を目指す愛媛県予選が、明日準決勝。

それに参加する40才代の男性患者Aさん、前の試合で頑張り過ぎて両膝に水がたまり、歩きづらい状態です。先日治療して、かなり良くなったのですが、またぶり返してきました。

前回は、膝に水が溜まっているのに氷水で膝を冷やしませんでした。それを反省し、しっかり氷水で冷やすこと10分。Aさんも納得の様子です。

それからは、いつものように膝診をして頭に刺鍼7本。後はG点という耳の後ろにある膝治療点に3本ずつ合計6本刺鍼。

山元式新頭鍼療法では、膝を肘にある圧痛点に刺鍼して治療します。今回は、肘の治療点に一番細い鍼を刺しAさんの様子を伺いました。

「あああ~、随分動けるようになった・・・・・(四股を踏むポーズで)、あっ、これで守備できそう。奇跡!」

さあ、明日の結果は?

野球大好き

 

 

https://youtube.com/shorts/9y1MB5vie1s?si=UYn-tkHxq9bbvuHE

 

50才代の男性Cさん。

野球の強豪大学出身のため、今も野球のトレーニングを欠かしません。毎日1000本の素振りをノルマにしています。ただ単に振るだけではなく、テイバッティング、右片手打ち、左片手打ち、バトミントンの羽打ちなど、様々な工夫をされています。

「練習してないと、打席に立った時不安になってしまうので・・・」

強豪大学ともなると、練習量が半端なく、

「レギュラーの選手なら、みかん箱一杯のボールを5箱くらい平気でテイバッティングしていますから、私なんか、まだまだです。」

上には上がいるようです。もうこうなると、「無理せず、ボチボチやってください」という定番の言葉を出せなくなります。ただただCさんの話を伺うだけ。Cさんの野球に関する知識量が絶大で、巨人の星のストーリーや、場面場面の細かい描写も記憶されています。高校野球の優勝チームの選手や年代に至るまで、よく知っておられ・・・・ただただ感心するばかりです。

何事にも中途半端な私、治療は勿論ですが、せめて「描く」という趣味だけでもCさんに近づければと思ったのです。

 

なぜ描く

https://youtube.com/shorts/1mWVI-0gK5M?si=rpaz4sgj_mJDWksC

 

指先からは、確実に磁気が出ています。その指先を患者さんの頭に近づけると、微妙な波動を感じます。そのとき、診断点である膝ウラに反対の手の指先を触れているのですが、微妙な反応を感じ取ることが数多くあります。この2か所からの反応を感じれば、頭の治療点が確かなこととなります。

この感覚を磨くために、絵を描くことが最適なのです。