感染対策期の影響

新型コロナの感染拡大を受け、愛媛県の中村時広知事は、8日、県内全域を最大警戒レベルの「感染対策期」に移行すると宣言した。8日から21日までの2週間を対策期間とし、松山市民に不要不急の外食外出自粛を要請。県民には外出や人との接触、会合の機会を減らす。松山市との不要不急の往来自粛。感染拡大地域への不要不急の出張往来自粛を求めた。事業者には感染防止対策の改めての徹底を要請する。

とクラスターが発生したため、愛媛県民に中村知事から要請があり、早速、高齢の患者さんからキャンセルの電話がありました。その方は、バスを乗り継いで来られるので、仕方がありません。当院には、車で来院される方がほとんどなので、それ以外のキャンセルは出ていません。

今日は、4才の女の子と一緒に30才代の女性患者Aさんが、来院。今回で7回目となります。最初のころは、眠り方が分からなくなったと、深刻な状態でしたが、徐々に平常に戻っています。調子が良くなった奥様の様子を見て、ご主人も来院されるようになりました。

現在は、足にパイオネックス(円皮鍼)を貼るだけの治療に移行しつつあります。足で痛みが取れない場合、頭に置鍼するという2段構えの治療をしているので、かなり余裕が出てきました。4才の女の子がそばに来ておしゃべりをしても、パイオネックスを貼っているだけなので、危なくありません。今日は、色えんぴつを渡して、お絵描きをしてもらいました。保育園の美術の先生をした経験を持つので、これはお手のものです。

ピカチュウを描いてくれました!

YouTube (首の痛みの取り方 その3)

YouTube制作

今回は、首の痛みの取り方の3回目。

 

古来からある尺膚診は、肘から手首までの状態を、切診(脈診及び触診)し五臓(肺、脾、肝、腎、心)の状態を把握する診断法です。私自身は尺膚診を習得している訳ではありません。一般的に脈診は非常に難しく、主観的であり過ぎるように思います。十人十色の診断が出来上がるように感じます。そのため、私はあきらめました。ただ、肘から指先までを上半身と見なす尺膚診の考え方をありがたく頂き、利用しました。インターネットから、「尺膚診のすすめ方」を引用します。なお、五主とは、皮毛、肌肉、筋、骨、血脈をいいます。

尺膚診のすすめ方

前腕内側を、術者の手掌をもつて肘から手首にむかい軽く切診する事により、五主の状態を通じて五臓の虚実を決定する。

1.肺(皮毛)

前腕内側の皮膚の枯燥、潤沢、寒熱、汗腺の開閉などの状態をみる。

2.脾(肌肉)

前腕屈筋群の筋腹の部位にて肌肉の栄養状態、硬軟をみる。

3.肝〔筋)

手関節の腱の部位にて筋(スジ)の状態、硬軟をみる。

4.腎(骨)

橈骨と尺骨と手根骨の骨(コツ)の充実度をみる。

5.   心 (血脈)

血脈の流れの良し悪しをみる。

筋膜はがしの方法は、天城流湯治法(杉本錬堂氏創設)に基づいています。

興味ある方は、YouTube をご覧ください。

I W ハーパー

2005年に Hiromu Saika Miyamacho Kyoto 程度の宛名で、Artist in residence (滞在して芸術作品を創る人)の募集が舞い降りてきました。この宛名でたどり着いたのだから、受かるかもしれないと思い、過去の作品を送って見たところ、受かってしまい2006年、アメリカのケンタッキー州にあるバーンハイム美術館で作品を作ることになりました。

I W ハーパーというバーボンウイスキーをご存知でしょうか?このウイスキーは、I W バーンハイムさんと、ハーパーさんが作ったものです。バーンハイムさんは、ドイツからの移民で小銭しか持っておらず、裸一貫で叩き上げた苦労人です。その苦労の甲斐あって大きな会社となりました。

ところが、ウイスキーを作るために、沢山の木を切り倒したせいで山が荒れて、生態系が狂ってしまいました。良心の呵責(かしゃく)に苛(さいな)まれたバーンハイムさんは、一念発起し、徹底した環境整備を行い、ネイティブ・アメリカンが住んでバファローが群をなしていた当時の生態系に戻そうと考え、実行しました(今なお、その意志を受け継いで多くの人々が参加しています)。そして、子供達への環境教育、環境アートに力を入れました。

私が呼ばれたのは、その流れの一環でした。私が、前々回のフェンスブックで紹介した「人間主義的経営」の本を読んだ時、このバーンハイムさんを思い出し、また我が故郷の偉人・近藤林内さんを思い出しました。林内さんは、バーンハイムと同じくお酒作りをして富を得ました。林内さんの作った酒を棚田米から再現できたら・・・・などと、妄想したのでした・・・

最近のモモ(メス猫・生後6ヶ月)

相変わらずキャリーボックスで昼間は過ごすことが、多いのですが、ちょくちょく私の反応を探るため、おすまし姿でゆっくり歩いて・・・今日は、猫タワーまで上って行きました。どうやら、夜中は運動会をしでかしているようです。テレビの電源を切るは、イナバチャルチュールをガチガチに噛み切っていつの間にか、全てかじりかじりの小ちゃい穴ボコボコ。

患者さんから頂いた「だしの素」の棒状プラスチック袋(私は使わないので、大きな箱に一杯入っています)を、かじりかじり。これは、塩分が多いので、患者さんには申し訳ないのですが、捨てることにしました。それでも、モモにとっては、少しずつ居心地がいい空間になりつつあるようです。

天井から聞こえてくるセキセイインコのキー、ボーの鳴き声は、ずいぶん気になるようで、いつでも襲(おそ)える体勢で見上げています。あのときの目は野性動物になっています。

私が近づくと「にゃ~」となくようになって来ました。エサやりとトイレ掃除をまめにして、モモに認められるよう下僕しています。

あと半年は掛かるでしょう・・・普通にお付き合いできるまで・・・

人間主義的経営

読書嫌いの私が、2日間で読み終え、じわじわとした感動に浸っています。

人間主義的経営 ブルネロ・クチネリ 翻訳 岩崎春夫

 

この本は、古代、中世からの叡智、遺産を未来に託し、生き生きとした文化、経済、教育、芸術を生み出した地方再生の羅針盤です。しかも、私と同年代のブルネロ・クチネリ氏の自叙伝から始まる田舎生活は、私の幼少期とも重なり、大家族の人間模様、生き様が美しく描かれ、共感しっぱなしでした。

ブルネロ・クチネリは、1978年、色鮮やかなカシミヤセーターを製造する小さな会社を立ち上げ、事業の目的を、倫理的にも経済的にも人間の尊厳を追及することと定めました。1985年ソロメオという小さな村の廃墟となっていた城を買い取り、「人間のための資本主義」を実現する場所とし、ブルネロ・クチネリ社の本社にします。

そして、ソロメオ村の豊かな暮らしを取り戻すため、村を修復し、文化、芸術、人々の交流を促進するために、劇場、図書館、公園などの施設を整備しました。

詳しくは、本を購入してゆっくりと読んでいくことをお勧めします。それにしても、翻訳が何と素晴らしい事か!!

大学時代の親友・・・・岩崎春夫氏は、同じ野球部で体育専門学群所属ではなく、比較文化を専攻。私は芸術専門学群だったこともあり、お互い変わり者同士。野球練習後は、彼の部屋が飲み屋状態でした。すると、比較文化の仲間が遊びに来て・・・・と、お陰で色々な人との交流が出来ました・・・皆んなどうしているんだろう・・・

岩崎春夫氏は、超エリート商社マンでトップに上り詰め、現在はHOP株式会社を設立。「美しく強い会社を創る」を目標に、ベンチャー企業や世代交代期を迎えた企業を対象とする人と組織の基礎作りを行う他、人事と経営の本質を学ぶ学校「人事の寺子屋」を運営しています。

下記は、岩崎春夫氏の訳者あとがきの一説です。

ビジネスの世界で働くことで世の中を今より良いものに変えていきたい。そう考える有意の経営者、企業で働く人々、そしてこれから社会に出る若者たちが、この本を読んでビジネスと経営について学び、ひとつでもふたつでも良い会社、美しい会社を作り出していって頂けたら、これほど嬉しいことはありません。そんな一つひとつの小さな会社の活動が、世界を覆う歪を治癒し、社会をもう一度良い方向に変えていく流れにつなげていくと確信します。

東雲能

 

松山城近くにある東雲神社で、能があり、雨にもめげず初めて見学しました。私の祖母がこの神社の近くで生まれ育ったので、幼い頃から能を見ていました。その影響で晩年まで、能舞い、謡は続けていたのをよく覚えています。能を見ながら、祖母の舞いがオーバーラップして懐かしい時間がすぎて行きました。主催の東雲能実行委員会の責任者が、私の高校3年の時の同級生ということもあって、見なければならないという指名、運命を感じたのです。

実を言うと、東雲神社と能は、日本における能文化に大いなる貢献をしているのです。下記にインターネットからの引用文を記載します。

『明治維新に際し、藩主の所蔵する能面、能装束が競売に出されることになりました。このとき、高浜虚子の父、池内信夫と正岡子規のおじ歌原良七、藤野漸が保存のために奔走しています。能道具は東雲神社に奉納されることとなりました。現在、この衣装や能面は「東雲さんのお能」で見ることが出来ます。県指定の文化財。能面は室町時代から江戸時代の中期、狂言面や衣装は桃山時代から江戸時代中期のものが多いようです。能面153面、狂言面42面、能衣装110点が保存されています。

(中略)

また、高浜虚子や河東碧梧桐、内藤鳴雪、藤野漸ら、俳句の巨頭たちは能の名手でもあったといいます。高浜虚子のお兄さんである池内信嘉(1858~1934)は能の功労者。明治35年(1902)上京し、雑誌「能楽」を発刊し、後継者の育成につとめています。後に、東京音楽大学の教授となり、日本能楽の再建に大きく貢献しています。能楽の重鎮、金子亀五郎(喜多流)、川崎九淵(太鼓)、宝生弥一(ワキ)たちの松山出身者を指導・庇護したことでも知られています。』

かつては、松山は、能王国とも呼ばれていたそうです。俳句はもとより能も盛んであった松山は、文化水準が高いようです。また、宮崎駿監督の「千と千尋の神隠し」油屋は道後温泉をモデルでしたが、あのお面をかぶったおばけは、やっぱり能の演者がモデルだと確信しました。動きといい、無表情な面は迫力があるのです。やはり、実物を見て感じることが多いことに気づきました。

質問責め

「先生、何で?」「先生、何でここがザワザワするんでしょう?」

質問責めの女性患者Cさん。「さあ・・・よく分かりません。」「まあ・・・」などといい加減な返事をしていたのですが、あまりにも、言葉が先に出過ぎているので、

「いくら頭で理解したとしても、知れています・・・・実は、私がCさんのカラダの状態を聞くのが本当なんです。質問するのは私の方なんです・・・Cさんのカラダの状態を教えてください。」

と言ってからは、Cさん素直にご自身のカラダと向かい合い、適切な言葉で状態を教えてくれました。治療の途中では、Cさんの疑問に答える時間も取りました。次回の治療でどのような会話になるのか・・・・ちょっと楽しみです。

首の痛みの取り方 2

YouTubeを制作。

今回は、高麗手指鍼(こうらいしゅししん)の見方で首の痛みを取る方法を紹介しました。高麗手指鍼は、手首から上の手全体を、全身と見なします。つまり、手はカラダ全身の状態を移し出しており、手の緊張を取ると、カラダ全身もゆるむと考えます。

 

YouTubeでは、この実践の仕方を紹介しています。

私自身、高麗手指鍼の研修を受けていないので、あくまで高麗手指鍼の見方を取り入れて、操体法や天城流湯治法などの手法を加味して紹介しています。興味ある方はご覧ください。

東海大相模優勝

東海大相模高校VS明豊高校の選抜野球選手権決勝。行き詰まる熱戦でしたが、東海大相模高校の9回サヨナラ勝ち3対2で終了しました。コロナ禍でいつもの練習が出来ない中、両チームともノーエラーとは、本当に素晴らしい!

この1年間は、スポーツ観戦があまり出来ない中、久々にいいものを見ることが出来ました。ただ、応援していた明豊高校が敗れたのは、残念でした。昭和42年吉良投手擁(よう)する津久見高校が優勝して以来の優勝を期待していたのですが・・・・気が沈みます。

そういう時、外に出て草引きをすると気が晴れてきます。でも、部屋に戻ると元に戻ります・・・・こういう時は、ベースギターの練習。結構いい感じです・・・・もう少し良くしようと思うと、畳に寝っ転がって、カラダとの対話。治療の合間には、しょっちゅうこの対話を行います。具体的には、YouTubeで色々紹介していますので、興味ある方はご覧ください。

東海大のユニフォームを見ると、大学時代の苦い思い出が蘇(よみがえ)って来ます。私が野球部に在籍していた頃は、東京教育大から筑波大へと移行する時期。1〜2年時が東京教育大、3〜4年時が筑波大でした。東海大が所属している首都大学リーグに我々も所属しており、1部にいる時は東海大と戦います。

筑波大3年の時、戦った記憶があります。当時のエースピッチャーは、のちに大洋ホエールズのエースとして活躍した遠藤一彦さんですが、我々との試合では、投げてくれませんでした。それでも、3投手が3回ずつ投げて、ノーヒットノーランを喫しました。力の差をつくづく感じました。そして、巨人監督の原辰徳さんが打席に立った時のオーラの凄さに守っていて、

『お願いだから、ここ(3塁)には、打たんといてくれ!』

と怖気(おじけ)づいた事を、鮮明に覚えています。3塁まで来た原辰徳さんのカッコ良さに敵ながら惚れ惚れしてしまいました・・・・これでは、野球になりません。ただ、一流選手がどれほど凄いのかを知っただけでも、ありがたい事だと思います。

急患 2

 

昨日の70才代急患のCさんの続報です。

今回は、自動車をご自身が運転されて来院。普段通りの様子なので一安心です。

「先生、あれ(昨日の治療)から調子がようなりました・・・あのまま、ここに来んかったら、私はどうなっとったんでしょうか?」

「・・・・うん、カラダは一所懸命治ろうとするので・・・・何とかなったと思いますが・・・私は医者じゃないので、何とも言えません・・・病院なら酸素吸入でしょうけど。」

「救急車で運ばれてね・・・・」

などと、落ち着いて話が出来ています。これならば、昨日同様、自律神経と内臓を整えるだけでいいと判断しました。下記が診断結果です。

膝診(膝窩横紋周辺及び、大腿部、下腿部の触診)

頸椎:#6、#7

胸椎:#11、#12

大脳:圧痛点あり

足首診

膀胱(0)、心包(1)、胃(0)、小腸(1)、肺(1)

膝診後は、足にパイオネックスを貼る治療で自律神経を整えました。特に大脳の治療点に触れた時、変な張りを感じたので、パイオネックスを貼った後、指先を軽く触れる療法をしばらく行いました。これが非常に効いたようでCさん、とても気持ち良さそうです。大脳はストレスの現れ。

昨日の息苦しさは、多大なストレスを生み出したようです。

足首診の後は、頭に3本置鍼して、足首の圧痛点をなくしました。日々、新しい治療点を見つけているので、2年後には発表できると思います。それまでは、試行錯誤が続くと思います。Cさんには、ベッドでゆっくりしていただき、その間に発作が起きた時のツボの個所をイラストで描きました。このイラストを奥様に見てもらい、対応してもらいたいのです。