お調子もの

私は、小学校の頃から「お調子もの」のところがありました。小学校2年生の時のことです。担当の先生が教室に入ってくると、「起立!」の号令が学級委員からかかります。全員が起立。担任の先生は、おもむろに窓際から廊下側まで生徒達を見渡しながら、それぞれの生徒の状態を把握されます。廊下側の奥の席の私に先生の目が会うのが一番最後です。

目が会った瞬間、私は「寄り目」をするのが大好きだったのです・・・・・何日か、それを続けていると、母親が、

「ひろむさん、チョットおいで・・・・あんた、何しよるん・・・私、恥ずかしいがな・・・」

私の母親は、私が通っている小学校の教師で、担任の先生の隣りの席にいたので、私の情報は筒抜けでした。そんなことは気にしないで、ただ面白いことはやってみたい!というお調子ものの私・・・・多分、チョット的外れが好きなのだと思います。

先日の坊ちゃん劇場で知人の映画監督が上映後、映画の説明をされている時、突然私の紹介と、映画の感想を求められ・・・・「お調子もの」が出てしまいました。映画の感想は私の中では、整理中だったので、言葉を探る段階でした・・・・・「ええい、こんな時は自己紹介をもっというべし・・・的外れでも、ご来場の皆様が楽しければそれで良し!」と腹をくくったようです。

映画監督の広瀬一朗氏と奥さんのマルタ・モンタカーダとの馴れ初めやら私の離婚後のエピソードなどをペラペラ喋ってしまいました・・・・・それからの日々は、後悔のみ。

「アホじゃの~~~ワシは・・・・」

しかし、同会場におられた方から、「お話良かったです」のメールがあり、救われました❣️

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# 鍼灸

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鍼、大きらい

半日間立ち続ける飲食店経営の70才代7女性患者Cさん。コロナ禍にも関わらず、大忙しの日々を過ごされています。今年両膝を人工関節に変える大手術をしました。ちょうどその頃、両手の小指以外がしびれ始めました。それと不眠が気になり来院されました。

週に1回のペースで今回の治療は、8回目になります。Cさんは鍼(はり)が大嫌いにもかかわらず当院を選んでくれました。ところが、やはり鍼の痛みに耐えきれず、今回からは操体法のみの治療となります。最近の私の鍼は、特に痛くなってきたので仕方がないことだと思います。そのかわり効きます。

Cさんの小指以外の指先がしびれるのは正中神経が何らかの形で圧迫されているのだろうと推測します。その証拠に、Cさんの人差し指、中指、薬指は屈曲し小指側にやや傾いていますこれは典型的な猿手だと思います。猿手は、正中神経障害の時になる症状です。そして、その原因は両膝の手術だと考えます。

両膝を人工関節にする手術は、大変な怪我(けが)を両膝が負ったと考えられます。カラダは様々な反応をする生き物で、機械ではありません。車の部品交換とは違います。カラダは内圧が変化したので・・・つまり、両膝周辺の筋膜が猛烈に引っ張り始めため、両肘の筋膜が異常に緊張しカラダ内部で綱引きをしたのだと思います。

今回のCさんベッドに仰向けをしてもらった時の印象。「膝が浮き上がって硬そう」そこで、様々な操法をしてCさんの膝がゆるみました。操法の説明は今回省略。Cさんに関し成果が出た時に操法を紹介します(現在、不眠はなくなりました)。

操体法

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今日は、右

今日は右

3日前に、石臼(うす)を運んで腰痛となった60才代の男性患者Aさん。農業をしているので、毎週通院して、体調管理をしっかりとされています。高校の同級生なので治療前から会話がはずみ時に30分くらいかかる時もありますが、本日は15分ほどでした。

「ほんなら、始めようか・・・・手グーして・・・・パー。」

手のひらの血色を見て左の方が白く感じました。という事で、足の合谷診(第一中足骨と第二中足骨の間の触診)では左の方が痛くなると予測。ところがAさん、右の方が痛いそうです。少し変だと感じながら膝診(膝窩横紋周辺の触診)と首診を進めます。

膝診

左:頸椎、胸椎、脳幹、小脳←置鍼せず

右:頸椎(1)、胸椎(2)、腰椎(1)、脳幹(0)、大脳(1)、小脳(0)

首診

左:腎、膀胱、肝、胆、心包、心、大腸、三焦(消化器)、胃、脾、小腸←置鍼せず

右:腎(0)、膀胱(0)、肝(0)、胆(1)、心包(0)、心(0)、大腸(1)、三焦(0)、胃(1)、脾(1)、小腸(0)

Aさんの場合、普段は左側に反応することが、ほとんどなのですが、今日は、やはり右のようです。しかも、首診の反応が左右ともにこんなに多いことは、珍しいのです。

「今まで、左に鍼刺すことが多かったのに、今日は右じゃろ・・・・よう効く感じじゃ。」

今回、Aさんは腰痛だけでなく、首も凝っているそうでかなりお疲れモードです。首診で内臓の状態を診断して、側頭部の治療点に置鍼します。すると、一瞬で首の診断点がゆるみます。首だけでなく首の筋膜から内臓につながる筋膜もゆるみ結果、内臓の調整をすることになります。その後、耳うらと後頭部の腰に関する治療点に置鍼して終了。

「三船十段ちゅう、柔道家知っとる?・・・・あの人の映像があるんじゃけど見る?」

などと、治療後は高校生時代に戻ります。鍼を刺したまま喋るAさんは、常に表情筋を使うため、かなり刺激になると思います・・・・これが、効果的なのかもしれません。

「わしゃ、この鍼がなかったら元気に農業をやっとれん、来週も来年の年初めも、(予約を)もう入れといて。」

と気持ち良さそうに帰るAさんでした。

 

Xicoia チコヤ

先日、知人の制作した映画を見に行きました。東温市の坊ちゃん劇場横に出来たネストシアターという綺麗な映画館で上映されました。タイトルは「xicoia」と書いて、チコヤと読みます。「xicoia」はカタロニア語でタンポポを意味します。

日本カタルニア合作映画・2018ベルリン国際映画祭出品作品

「xicoiaチコヤ」

出演

ジョアナ・ブレッサン、大岩主弥、マルタ・モンカーダ、オルガ・バランコス、大西千夏、ナタリヤ・ボルコワ、西本敦子

監督・脚本

広瀬一朗

脚本協力

大岩主弥、マルタ・モンカーダ

撮影

カルルス・カンプス

私の知人というのが、この映画監督広瀬一朗氏であり、映画に出演した奥さんのマルタ・モンタカーダ氏です。もう10数年来の知人です。マルタさんの勧めで、ジョアンミロ美術館に私が続けていた「積み木アート」を提出したところ、美術館から招待され、2ヶ月間ジョアンミロ美術館で子供達を対象にしたワークショップが出来ました。

また、準主役の大岩主弥さんは、このネストシアターの隣にある坊ちゃん劇場で「鬼の鎮魂歌」に出演しています。地方で地道に頑張っている人々が沢山いるのです。さてこの映画は何をテーマとしているか・・・生まれ変わりです・・・くらいで留(とど)めておきます。

10数年前に広瀬さんが、映画を作りたいと言っておられたのをよく覚えています。その夢を持ち続けることが大切なのだとつくづく思いました。今後の広瀬さんの展開に期待したいと思います。

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年賀状

今日まとめて、年賀状を描きました。それまでボチボチ、ボールペンやクレヨンを使って描いていたのですが、なかなか思い通りのものにならず、いつものように墨汁と筆を使って描くようにしました。すると、楽しい楽しい❣️

あっと言う間に、出来ました。消しゴムで作った印を押して完成したので明日からは、宛名書きになります。水をたっぷり染み込ませたところに、墨汁をたらすだけで勝手に素晴らしい紋様ができる・・・・その時の空気乾燥状態で微妙に紋様も変わります。全く予期せぬ色と形が生まれて来るのが面白いのです。

今は芸術作品、芸術活動を売ることをしていないので、年賀状が楽しい表現の場となっています。私にはこの程度の無理のない表現でいいのかな・・・・と納得しています。

クスノキ の家

インコのキーちゃん、ボーちゃんは、クスノキ の樹皮が大好きなのです。そこで、カゴの外から枝をたくさん突き刺してジャングルの様にしてみました。すると、ヘンデルとグレーテルで出てくるお菓子の家のようになり、キーボーが嬉しそうです。クスノキ は英語でカンフルツリーと言われ元気の元になるのです。10~11月に実がなるので、12月の今でも実が残っているかもしれません。何とか探し出して、食べてもらいたいですね。ここで、セキセイインコのマメ知識。

オウム目インコ科に分類される、オーストラリアが原産の鳥です。セキセイインコという名前は、背が黄色と青色になっていることに由来しています。

体高は20cm、体重は30gとスズメより少し大きい程度で、野生のものは黄色の顔に緑色の体、頭から背中にかけて黒の縞模様が入っている1種類しか存在しません。

ペットショップなどで見かけるさまざまな色合いのものは、人間の手によって交配されたもの。そのバリエーションは5000種類もあるといわれています。色は大きくグリーン系、ブルー系、イエロー&ブルー系、単色系に分けられていて、珍しいものではグレーなども存在。数が少ないため高額だそうです。

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素直な反応

2年ほど前、両膝痛で来院されて以来、毎週通院されている60才代の女性患者Cさん。最近は、30分ほど散歩をされているので、調子がいいそうです。今回も、健康管理、健康維持のための施術となります。また、繊細なCさんには、鍼の刺激が強すぎるので、操体法による治療を行っています。

足の合谷診(第一中足骨と第二中足骨の間の触診):左(左にかたよりがあるため、左側から治療)

膝診(膝窩横紋周辺の触診)

左:腰椎診断点←圧痛点あり

右:胸椎(第2胸椎)診断点←圧痛点あり

首診

左:肝、心、三焦(消化器)

右:小腸

左腰椎の圧痛点は、Cさんが座ったまま私が床に座り、「つま先上げの操法」で取りますが、完全に取れなかったので、膝に角度をつけたまま、ふくらはぎの奥の筋肉(ひらめ筋)を伸ばし、ゆっくり圧力をかける操法。これで、ふくらはぎがゆるみました。

右胸椎(第2胸椎)の圧痛点は、やはり「つま先上げの操法」で取りますが、完全に取れなかったので、膝をしっかりと伸ばした状態で、ふくらはぎの浅い筋肉(腓腹筋)をのばし、ゆっくり圧力をかける操法。これで、ふくらはぎがゆるみました。これらの操法で自律神経が整いました。

次は、Cさんにベッドで仰向けになってもらいます。首診で一番痛い肝の治療点(左側頭部)に軽く触れる操法。

「・・・・お腹の上の方が横に動いています。」

敏感なCさん、肝臓付近が横に動いているのが分かったようです。次に、心の治療点(左側頭部)に軽く触れます。

「・・・・なんか胸あたりが上下に動いています・・・・・今度は、胃あたりが動いています・・・腸あたりが動いています。」

心の大動脈が反応したようです。そのあと、心と陰陽の関係にある小腸が反応したようです。次に

三焦(消化器)の治療点(左側頭部)に軽く触れます。

「・・・・先生が触れているところを強く感じます・・・・それと、気になっている歯が痛くはないのですが反応しています・・・・・・胃あたりが動いています。」

敏感なCさんは、触れたところに素直な反応が出ました。そのあと、足揉(も)みをして終了となりました。操体法の皮膚の操法は、山元式新頭鍼療法(YNSA)と相性がいいようです。

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操体法で骨盤矯正

 

操体法での骨盤矯正

操体法で大切にしているのは、原始感覚。これは、ネコがゆっくりとあくびや伸びをして感じている感覚。もちろん、同じ動物である人間にもある感覚です。この感覚でゆっくり動きながら感覚を聞き分けて、気持ちいい感覚を味わっているとカラダの歪みがとれてくるのです。

 

この時の感覚の聞き分けで痛いというのは、分かりやすくこの感覚になれば、カラダは自然と動きを止めます。気持ちがいいとか、何となく気持ちがいいのも分かりやすいのですが、痛いけど気持ちがいいといった感覚もあります。こういう時は、「この痛みと付き合っていいのか、そうでないのか」とカラダに聞いてみるのが良いでしょう。

動き方にも、色々とポイントがあります。

今回ご紹介しましたYouTubeで説明していますので、是非ご覧下さい。

 

腰痛セルフケア3点セット

「先生、今日は犬の散歩の時、気張って走ったけん、腰が特に左が痛いんよ・・・」

私と同い年で、誕生日が近い女性患者Aさんは、頑張り屋さんので、なるべく頑張らないように指導するのですが、ついつい頑張ってしまいます。前回の腰痛治療は、陶石を使って肩甲骨を緩め、ついでに骨盤が緩むことで、腰痛が無くなるセルフケアでした。今回は復習も兼ねて同じように始めました。まず左腰痛に対応する左肩甲骨の圧痛点をAさんに見つけてもらいます。

「Aさん、肩甲骨で痛いところ教えてくれる?・・・石置くけん。」

畳の上で仰向けになったAさん、ムズムズと動きながら痛いところを探します。

「先生、ここじゃわい。」

「・・・そしたら、石置くけん・・・・そうそう、そんな感じでゆっくり微妙に動いて、気持ちええところを見つけたらええんよ・・・・上手(じょうず)じゃわい。」

「家でやろうと思って、オレンジ色のボール(ゴルフ?)をこうたんじゃけど・・・・せんのよね・・・」

などと、話しながら体重移動の方法を、お教えしました。5分ほど経過したころチェックしてもらうと、かなり改善されたそうです。次に、骸骨モデル(トンスケといいます)を使ってミニ講座。

「耳は、頭蓋骨と頸椎と下顎骨(アゴ)の交差するところ、それと同じようにここ(仙腸関節)は、小さな頭のような仙骨と、大きなアゴのような寛骨(カンコツ:仙骨以外の骨盤)が交差するところなので、耳がゆるむと、ここ(仙腸関節)がゆるみます。」

と説明をして、下顎骨(アゴ)を左右横にずらしてやりづらい方に最大限ずらします。そして、やり易い方向へアゴを移動しますが、それを軽くアゴが移動しない程度の抵抗をして、気持ちいい程度の力加減で味あいます。同じように上下にもアゴを動かして、同様の操法をおこないます。

「Aさん、どうですか?」

「これ、マスクしとるけん恥ずかしないんよ・・・・無かったら恥ずかし!・・・何となく軽なった気がする。」

「そしたら、耳のウラの圧痛点・・・・・・ここらあたりに、痛いところないですか・・・あった!・・・・そしたら、私がそこに指を軽く触れます・・・・後は、ゆっくりしてください。」

と、耳ウラに指を軽く触れる操法をして、5〜6分。耳ウラ圧痛点の痛みが無くなった時点で終了。Aさんの腰痛は無くなりました。この腰痛治療3点セットをセルフケアとして、覚えていただくようにしました。Aさん、忘れたらまたしましょう!

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耳が聴こえる

先週、急に耳が聴こえなくなったと、意気消沈して来院された80才代の男性患者Bさん。その日は、耳鳴りの治療点に6本置鍼した後、いつもの治療をしました。つまり、真っ先に耳の治療をしたのです。そして迎えた本日。

「先生、おかげで耳が聴こえる様になったんです・・・・一昨日(おととい)くらいから、徐々に聴こえるようになって、昨日(きのう)の朝、仏壇の鐘を叩いたら・・・今までは聴こえてのうて、もうわしゃダメかのうちゅうて、思いよったんです・・・そしたら、はっきり聴こえて来たんです。」

と、生き生きとした表情で話してくれました。急性の耳疾患に対して、山元式新頭鍼療法(YNSA)の威力の素晴らしさを、私は初めて実感しました。慢性の耳鳴りの患者さんには、上手くいかなかったり、上手くいかなかったり、ちょっと上手くいったりくらい、だったのですが、急性患者Bさんには、効いたようで本当に嬉しかったです。生き生きとしたBさんの表情から、「この仕事を選んで良かった」とつくづく思いました。

「先生、調子が良うなったら、ここ(後頭部)がウズウズする様な感じになって、血流が良うなっとりまさい・・・手のひらも痒(かゆ)うなっとりまさい。それと、判断力が良うなっとる・・・・耳が悪るなるより前のこと思たら、それより良うなっとりまさい。嫁に、テレビの音小させいちゅうて怒られよったんじゃが、それがのうなったんですけん。」

Bさん、こちらこそ本当にありがとうございます。元気をいただきました。

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