保険適応

 鍼灸は保険が効かないの?との質問があり、「医師の同意がないと、効きません」とお答えしていました。実際、近くの病院で同意書をお願いに行ったのですが、書いていただけませんでした。それで、「無理だ!」と決めつけていたのです。ところが、あんま、マッサージ、指圧の同意書を医師から受け取り、施術を受けておられる患者さんの存在を知りました。そこで、調べてみると、やはり、鍼灸でも可能であることが分かりました。

下記は、ある組合のホームページのコピペです。

『医師の同意をうけ同意書がある場合に限り、はり、灸、 マッサージの施術が決められた範囲内で受けられます。 また、はり・灸・マッサージの施術についても、 同一疾患について病院・医院で治療を受けている場合は、保険証は使えません。

●はり・きゅう施術…神経痛、リウマチ、頸腕症候群、五十肩、腰痛症、頸椎捻挫後遺症 等の慢性的な疼痛を主症とする疾患

保険医の同意と再同意

まずは医療機関で保険医による診察を受け、施術について同意書の交付を受けてください。保険医による同意書に基づく療養費の支給が可能な期間は6ヶ月です。

施術期間が6ヶ月を過ぎた場合、再同意書(文書)の交付が必要になります。』

そこで、3月9、10日に研修を受けた後、4月から医師の同意書を持った患者さんからは、保険適応が可能になるシステムを作る予定です。

ふくらはぎが重だるい!



40才代の女性患者Cさん、3~4ヶ月前からイスに座っていると、ふくらはぎが重だるくなり、常に揉(も)んでいないと大変なのだそうです。小さい頃から冷え性で悩んでいたそうで、体の冷えが原因かもしれません。山元式新頭鍼療法(YNSA)は自律神経を整えて、内臓も整えてから患部を診るので、この二つを整えるだけで、ふくらはぎは良くなるのでは・・・・と、推測して治療に入りました。自律神経を整えるのに、5本の置鍼、内臓を整えるのに同じく5本の置鍼を行いました

「これで、どうですか?」

「あれ?座っている(YNSAの治療中は、患者さんは座っています)のに、重だるくない・・・こんなことなかったんですよ・・・・シャーっとふくらはぎに血が流れているような感じ!」

やはり、推測通り自律神経と内臓を整えることで、血流が良くなったようです。その後、Iソマトトープ、Kソマトトープに2本ずつ4本置鍼し、あとは、右上の奥歯が痛いので右眉毛に1本置鍼し、念のため、足に見つけたふくらはぎの治療点に指先を触れる操法を行い終了とし、4日後に再び来ていただくようにしました。

なぜ、自律神経と内臓を整えるだけで、ふくらはぎが良くなるのか?・・・・理由の一つを説明いたします。これは、筋膜の流れの中のデイープ・フロント・ライン(以後DFL)にあると考えます。DFLは、足底の深層筋から始まり、下腿三頭筋のもっと奥にある、長趾屈筋、後脛骨筋、長母趾屈筋を通り、体幹深部、頸部、側頭部に起結します。

側頭部に置鍼することで、DFLの通り道の長趾屈筋、後脛骨筋、長母趾屈筋を緩めると考えます。緩んだふくらはぎの奥にある筋肉の血流が良くなったのだと思います。4日後の経過をCさんから伺うのが楽しみです。

指先で治す

40才代の男性患者Bさん、右腰と左ソケイ部に痛みがあるので来院。腰痛のため、靴下も履けない状態でした。それが、16本の置鍼でほぼ痛みが無くなりました。ここで、足に見つけた治療点に指先を触れ、Bさんにはゆっくり椅子に座っていただくという操法を行います。

「ゆっくりしてください・・・一番楽な体勢になってくださいね。眠くなったら寝ていただいて結構です。」

実は、これが効くのです。これで、痛みは無くなりました。靴下もしっかり余裕で履けるようになりました。この治療点を今年の学会では発表できるように、今から準備していくつもりです。出来るかな・・・・?

ベンチプレス97.5kg



高校生の運動選手が来院。1週間前から突然左足の小指から、くるぶしにかけて痛みがあります。そのため、歩くたびに痛みを感じるそうです。いつものように、膝診を行い脳から脊柱にかけての状態把握をおこない、置鍼をすると、

「すみません、右肩の調子も良くないんです。それもお願いできますか?」

と別の個所に痛みがあることを教えてくれました。そこで、11本の置鍼を頭にすると、ほぼ左足の痛みも右肩の痛みも8割方無くなりました。ここで、右肩の痛みに対して、足に見つけた治療点に鍉鍼という銀の棒で押圧し、指先を当てる操法・・・・すると、右肩の痛みは無くなりました。その後は、パイオネックス(円皮鍼)を貼り肩治療終了。

次に、メインである左足の最終治療。足に見つけた治療点に指先を当てるだけの治療で、歩行しても全く痛みを感じることはなくなり、体重を掛けても、痛みが随分無くなりました。

次に、左足の外側に対応する左手の外側の圧痛点を探りました・・・・すると、最大圧痛点がありました。

「最近、左手を随分使っていない?」

「ベンチプレスで、97.5kg上げています。」

「えええええ、そんなに!皆んなそんなに上げるの?」

「いいえ、自分が一番上げてます。」

「それが原因だわ・・・・特に左手の小指側を使っとるじゃろ・・・そこと、左足の小指側が反応するのよ・・・頑張りすぎ!・・・ちょっと、休んだらええわ。」

と、原因がよく分かったので、しばらくの休養を伝えて、来院予約をして治療を終了しました。多分、次回で治療終了となるでしょう。

なぜ「石原医学」?

なぜ、「石原医学」と名乗られたか?それは、日本一の最高学府・東京大学医学部ご出身のA先生(70才代)が患者さんとしてこられ、次のようなお便りを出されたからです。

『前略

2019年12月に初診でお世話になった「A」です。

その後の経過の報告が遅れましたことをお許しください。コロナ流行の中で、石原先生もご苦労が多いこととお察しいたします。

初心時はご親切にご高診をいただき、お薬もいただき、大感謝でした。先生の患者や医療に向かわれる姿勢に感動し、共感しています。お陰様で、当時ステロイド軟膏も併用していた、ひどい湿疹は軽快しました。

その後、ステロイド軟膏も高コレステロール薬服用も止め、先生のご著書を読みながら、従来の医学的常識にとらわれない「石原式医学」と向き合いつつ、少食と冷えとりを継続して励んでいます。

現在行っていることは、朝は食事抜き、蜂蜜入り生姜紅茶マグ一杯、人参リンゴジュース1杯(200cc)のみ。昼・夜は、普通食。牛乳、卵は控え、できるだけ和食。カレーも食べます。

冷えとりの靴下と腹巻をし、就寝前、半身浴30分程度、汗は出ません。服用している薬はなく、フラクトオリゴ糖を日に10g程度三分けし、食事に混ぜています。運動は毎日六千~一万歩程度歩いています。筋トレは少しずつやっていますが、汗はあまりかきません。

体調は、以前と同様で、仕事や生活は週二~三回、結核研究所、会議や講義、研究、原稿書き、日曜水曜日は協会等、結構忙しくしています。

体温は36.6度程度、血圧は100前後(従来、低血圧)。コレステロール(280→220台に下がった)、尿酸も正常値になりました。

私の年齢で、今後どのようにしていくのがいいか、ご高診の上、「石原医学」の立場からぜひご指導、必要な加療をお願いできれば幸いです。』

私も勉強いたします。

波動石

昨日は、音楽練習後、猪肉カレーパーティーをあじさいの杜鍼灸院で行いました。その時の話題の一つが波動石。東温市のある農家さんが、波動石の粉を畑全体に蒔いたので、元気で美味しい野菜が取れたそうです。また、イノシシがその波動を感じ、怖がって全く入らなくなったそうです。その波動石の粉をカレーにも入れたので、猪肉も柔らかくなりじゃがいもは、形が無くなるほどになりました。

去年から田んぼにも入れ、収穫した玄米から取れた糠(ぬか)でつけたお漬物も美味しくいただきました。世の中には、まだまだ面白いことがいっぱいあるようです。来週も東京から、ベースギターが上手な「あじさいくらぶ」特別名誉会員が来られるので、再びパーティーです。もっともっと面白い話が聞けそうです!

指南書

ついに、待望の1冊が届きました。「石原医学大全」です。私が尊敬している血液学の権威である森下敬一博士の元で、学ばれた石原結實(ゆうみ)博士の50年間の集大成の本(辞典?)です。この本は、私の今後の指南書になります。

写真にある言葉は、下記です。

自然治癒力を最大限に引き出す

体の声・本能に従う食べ方・生き方

体温め 生姜 空腹 人参ジュース・断食 健康法を日本で最初に提唱した

世界的自然医学者による「健康増進」「病気治療」のための画期的指南書

自然医学を極めた50年の集大成

とあります。今後、少しずつご紹介します。

蝕圧

患者さんが、素敵な本を紹介してくださいました。「肉筆の復権」ここでは、正岡子規、河東碧梧桐、中村不折の書を紹介しています。筆の触圧が書の生命であると物語っています。

そこで、今日から治療点の探り方が変わっていきました。指先で軽く触れ、書のようにゆっくりと線を引くようになったのです。これは、非常に繊細な行為で、分かりやすい。

ヒントをいただいた患者さんに感謝です。

ゴジラ

 

久しぶりに、映画鑑賞。今話題になっているゴジラ-0.1。パソコンから入って、予約番号をもらえば、映画館に行き、携帯電話番号を入力して、チケットがもらえます。ところが、よく見ると、モノクロ映像版とあります!

あちゃ!カラー映画と思っていたのに・・・・と、落胆していたのですが、モノクロで良かったと、見終わり思っています。1954年の初期作「ゴジラ」と同年作の「七人の侍」を思わせる最高のゴジラ作品でした。

ニューヨークのブレーカーストリートシネマで毎週火曜日、日本映画をしていた時のことを思い出しました。「七人の侍」が上映された時、隣りの親子連れの父親が、

「なんだ、白黒映画か!」

とガッカリしていたのが、いつの間にか必死で見ていた時の時間が蘇って来ました。モノクロ映像版オススメです。

若いと感覚が鋭い

2km走ると腰痛になり、前屈みすると左腰痛となる女子高校生Aさん。初めての来院です。畳部屋で仰向けになりると右骨盤が1cmほど上がり、右脚が少し短くなっています。右足首を持ち軽く引き、左の踵(かかと)中央部に私の右親指を当て、軽く踏み込んでもらいます。

「鼻から息を吐きながら、カラダの中心腰を使って・・・・背中、肩甲骨、首も使ってカラダ全体で表現してみてください・・・・痛かったらやめますよ・・・・決して無理をしないで・・・・・今度は、息を吸いながら、左の踵を踏み込んでください・・・・・いっぱい吸って・・・・息止めて・・・・はい、吐きます。」

などと、言葉掛けをすると、もう脚の左右差がなくなっています。その後、膝診、首診を行い、7本の置鍼。

「これで、どうですか?腰の痛み?」

「・・・・・痛くないです。」

「じゃあ・・・これでいいか・・・・自律神経を整えて、内臓を整えただけなんだけど、腰が良くなったよね~・・・もう少し足に見つけた治療点に触れてみようか。OKグーグルタイマー30分お願いします。」

と、置鍼30分の間に、足に見つけた治療点へ軽く触れる操法を行います。籐の回転座椅子

に座っているAさんは、しばらくすると、ピクピク指が動き始めます。これを、自発動とか、無意識の動きなどといいます。

それにしても、Aさんのように若い子は、感覚が非常に明確です。特に首診を行うと、痛い、痛くないが非常に明確なのには驚きます・・・・やはり、感覚のセンサーが鋭いからなのでしょう!