肩甲骨と腸骨2

チーターの肩甲骨と腸骨をを見比べると、圧倒的に肩甲骨の方が大きい事に気付きます。ライオンもチーターほどではないのですが、肩甲骨が大きいです。それは、走る姿や獲物をつかむ姿を想像すると、容易に理解できます。これが、ゴリラやオランウータンになるとほぼ同じ大きさになります。

ゴリラやオランウータンが移動する際、足中心となりますが、木登りもよくするので、納得できます。ところが、人間は木登りをあまりしなくなり、足だけの移動となったので、他の動物と違い腸骨の方が大きくなりました。そして、下肢、上肢を別物のように考えがちになります。

ところが、人間もこれらの動物と同じ脊椎動物です。我々が赤ん坊の時、しっかりハイハイをしていました。新生児は、頭の大きさがカラダの25%ですから、肩甲骨と腸骨は同じ位の大きさだと思います。ですから、ハイハイが出来やすいのでしょう。

ここまで来て、私が何を言いたいのか・・・下肢、上肢は別物ではないという事です。常に関連し合って連動しているのです。ハイハイをしていた時の前足、後足の関係が今でも続いているのです。山元式新頭鍼療法(YNSA)は、このことを理解した上で、治療しています。

このように考えると、下肢の筋肉と上肢の筋肉の相関関係が見えてきます。これは、治療をしながら徐々に分かってくると思います。推測しながら、この事を少しずつ理解したいと思います。

操体法は、やっぱり凄い!

「先生、今日は上半身がバキバキに凝ってて、辛くて、しんどいです。」

30才代の女性患者Bさん、おつかれモードで入って来られました。ここは、大徳寺にある茶室。暑くも寒くもなく、障子(しょうじ)から注ぐ木漏れ日が気持ちいいのに・・・

合谷診(人差し指と親指間の触診)で、第2中手骨を脳、頚椎、胸椎、腰椎と4分割し、Bさんの場合頚椎に当たる個所が、オデコに置鍼しても中々緩みません。そこで、胸部ソマトトープ(小さな人型)の頚椎に当たる胸骨柄(胸骨でも上の部位)の圧痛点に4本置鍼すると、やっと緩みました。

「今は、どこがしんどいですか?」

「腰から首にかけて・・・背骨が張ってしんどいです。」

胸椎に張りがあります。そこで、左側頭部のIソマトトープ(小さな人型)の胸椎に当たる個所に3本置鍼。次に、右側頭部に1本。

「痛い‼️・・・あっ、ゆるんだ。ストンと一瞬で❣️」

どうも、刺鍼時に痛みが強い方が、ゆるむ確率が多いように思います。Bさんに張りがあるところを聞くと、肩から肩甲骨にかけて突っ張り感があるそうです。そこで、胸骨の置鍼を抜き、パイオネックス(円皮鍼)に貼り替えます。そして、布団でうつ伏せになっていただきます。腰をゆるめようとBさんのTシャツをめくって驚きました。背中の大きな筋肉(脊柱起立筋といいます)が、ハガネのようにピーンと張っています。

「これは、しんどいでしょう・・・・」

これでは、鍼を打っても効果がでない、そう思って『お手当て』をするように方向転換。

左手の平を、ハガネのような背中に、右手の平を膝ウラに軽く添え、ただただボーっとするだけです。

ボーっとするのが得意な私は、時間の経過をハッキリ覚えていません。5~6分あるいは、10分くらい経ったでしょうか?

BさんのTシャツをめくって驚きました!

背中がユルユル・・・はっあ?・・・・確かに、Bさんは、この間、無意識の動きをしながらウトウト・・・・これは、操体法のいつもの施術・・・・操体法は、やっぱり凄い!

と、感じたのです。山元式新頭鍼療法と操体法の融合は、面白そう❣️

ふくらはぎの張りを自分で取る

2~3日前から、ふくらはぎに張りを感じていました。そこで、昨日同様、自力自療にトライです。ふくらはぎは、腓腹筋の奥のヒラメ筋の外側に張りがあるようです。そこに対応する前腕の筋肉は、浅指屈筋という肘の内側から親指以外の4本の指まで関わっている筋肉だと思います。

そこで、ヒラメ筋⇄浅指屈筋という図式ができます。これに沿って、①浅指屈筋の圧痛点にパイオネックス(円皮鍼)を貼る。②浅指屈筋に圧をかける(具体的には、気持ちよくストレッチをし、屈曲する筋肉を気持ちよく保持する)。

以上2点を行うだけです。

①で左右に3ヶ所ずつ合計6ケ、パイオネックスを貼ります。

②イラストの様に、脚を組み、4本の指を4本の指で反らし、気持ちよくストレッチします。そして、筋肉本来の働きである屈曲を、伸ばしてた4本指にしてもらい、もう一方の指で、気持ちよく保持します。

また、ヒラメ筋と浅指屈筋を同時にストレッチする方法は、2枚目のイラストの様に、カベに向かってゆっくりしましょう。ポイントは、伸ばす側の膝を一直線ではなく、少し折り曲げる事です。一直線にすると、ヒラメ筋の上にある腓腹筋のストレッチになるからです。

ただ、それは些細なことで、気持ちよければどちらでもいいのです。

気が向いた時に、何度かやっていると効果あります。

腰の張りを自分でとる

腰に腸骨稜(ちょうこつりょう)という出っ張りがあります。その上(右側)に張りを感じたので、早速、人体実験をしてみます。最近は、腰を首や肩で治す治療をしているので、それを自分自身に当てはめます。

右腸骨の上は、首では頚椎1~3番の右側に当たるため(頭蓋骨⇄仙骨)、そのあたりの圧痛点にパイオネックス(円皮鍼)を3ケ貼ります。次に、仰向けとなり、右手親指を耳ウラの凹みに当て、左手で右肘を支えます。両膝を左に倒し左足首を右膝の上にのせます。このポーズで、パイオネックスを貼った辺りと、右腰が伸びます。気持ちよく5~6分首を伸ばした後は、同じポーズで右手中指を、軽く圧痛点にふれるだけ・・・・

私は、この状態でしばらく経つとカラダが勝手に無意識の動きを始めます。勝手に歪みを治してくれます。

この首のポイント以外にもう一ヶ所ポイントがあります。肩甲骨上角内側(肩甲骨の上の内側)の圧痛点です。これは、肩甲骨⇄腸骨という見かたからです。ここには、ゴルフ玉くらいの陶石を肩甲骨上角内側に置いて、体重で押圧します。

これで、スッキリ❣️腰の張りがなくなりました!

勝手に動く

洗濯物を、たたもうと正座をした時、右膝内側にピリッと痛みが走りました。こういう時こそ、自分に鍼を刺すチャンスです。1寸5番鍼(長さ30mm直径0.25mm)を用意し、早速始めました。

右膝痛個所をしっかり確認して、そこに該当する同側の右肘の圧痛点を見つけます。

さて、鍼を刺していくのですが、ここで、私のカラダの特異性を紹介します。2001年から操体法を学び、治療の世界へ進んでいく過程で、私のカラダに変化が起こりました。

ツボに触れると、カラダが勝手に動くようになったのです。ましてや、鍼が上手くツボに当たるとそれはお可笑しな動きになります。

今回は、そんな私の特異性を忘れていて、鍼の刺入を始めました。皮膚に対して直角に鍼を軽く置き、鍼の重さだけに委ねる感じです。すると、

『あれっ?なんか鍼が勝手に下がっていく・・・・というか、筋肉がゆっくりとした動きで、鍼を 食べていく・・・・・あらら、勝手に鍼の刺さった周辺が鍼に纏(まと)わりついて・・・・・鍼が渦巻く様に勝手に動く。』

この鍼の動きに導かれる様に、カラダが勝手に動きます。

『そうか!オレは変な体質じゃった・・・これは、面白い🤣・・・カラダに任そう。』

という訳で、同じ鍼を使って、別の圧痛点にも刺しカラダの動きを引き出します。続いて3回目。同じ鍼を皮膚に軽く置き、カラダに委ねます・・・・・ところが、全く反応がありません。鍼が皮膚に乗ったまま、動きません。理由は、鍼の性能が低下したためです。新しい鍼に代えると、同様にカラダが動き始めました。

これで、使い捨ての鍼(デイスポ鍼といいます)は、3回目からは性能が落ちることが分かりました。カラダを通して学びました。

さて、右膝です・・・・大丈夫!すっかり良くなりました。何か知らんけど・・偉い‼️

小指を握る

夏の全国高等学校野球大会が、始まりました。愛媛代表の宇和島東は12日に試合があるようです。しっかり応援しますよ!先日、ある試合を民間放送で、たまたま見ていたら、

「いいピッチングをしていますね~。グラブ持ってる小指をしっかり使って投げているので、いい投球が出来るんです。」

この解説を聞いた途端、この人凄い!こんな解説を聞きたかったんじゃ!と嬉しくなりました。もちろん、作戦や試合の流れを解説するのは、大切で興味ありますが、どちらというと、大人が好きなテーマ。

それに対して、カラダの使い方をしっかりと解説することは、これから、野球をしたい子供達に必要な教えとなります。

では、右ピッチャーが投げる瞬間に、グラブをしている左手の小指を握ると、カラダはどうなるか・・・・右ピッチャーがボールを投げ始める時は、重心がしっかり右足にかかります。次の動作は、かかった重心をスムーズに左に移す事となります。その重心移動を素早くスムーズにするために、左手の小指を握る必要があるのです。

左小指を握ると、左半身が屈曲し、右半身の動きを素早く誘導するのです。これが、ポイント。

操体法で常に「足は親指、手は小指」と言っているのは、この事です。

 

 

 

 

新宿バスタへ

今、現在7月27日19:40分。JR高速バスに乗り、東京へと向かっています。山元式新頭鍼療法(YNSA)のセミナーがあるのです。明日の朝、7時頃に新宿のバスターミナル(バスタ新宿)に着きます。ほぼ半日バスに揺られるわけです。これを苦行に捉(とら)える方もいれば、そうでない方もいると思います。

私は、実に楽しいのです。

三列シートにゆったりと座れる事自体、夢のようです。

京都美山町に居ながら、月1回、東京の操体法勉強会に参加していたころは、4列シートのギュウギュウ詰め。しかも、トイレなし。ようやっとたなあ~~!

それに比べてこの快適さは、もう極楽です❗️

しかも、自力自療の操体法を、実践出来る最高の場なのです。

もし、腰に違和感が生じたとしましょう。そうしたら、山元式新頭鍼療法(YNSA)の診断を踏まえて、頭の腰に対応する個所の圧痛点に押圧をしながら、気持ち良く動くでしょう。

これで、腰痛が治れば、しめたもの❣️

あさイチ

本日(7/22)のNHK”あさイチ“で、「カラダがラクになる裏ワザSP」がありました。

裏ワザは色々あったのですが、その中の一つ、洗面の仕方をご紹介します。

まず、NHKのホームページ「  」内が、その記事です。

「洗面台で顔を洗うとき、腰を曲げてかがむと、腰の曲がっている部分に集中的に負担がかかってしまって疲れやすくなってしまいます。そこでおすすめなのは、尻を後ろにつき出すようにしてかがむこと。こうすることで腰はまっすぐのまま姿勢を保てるので、疲れにくくなります。」

理由をかんたん明瞭にしてくれました。

「この姿勢について東京大学教授の深代千之さんに聞いてみると、筋肉の使い方から見ても理にかなっているそうです。筋電図で測ってみると、尻を後ろにつき出した姿勢の方が、背中の小さい筋肉はあまり使われず、太ももの大きい筋肉が多く使われていました。大きい筋肉を有効に使った姿勢でもあったのです。」

実際に、このポーズを取ると、大腿二頭筋、大腿四頭筋という大きな筋肉を使い、腰への負荷が少なくなります。

そこで、もうワンランク上の方法を考えました。

これは、足先を内股にするだけの事です。この状態でお尻を突き出すと、両膝がピッタリくっつきます。そうするともっと安定すると思います。一度お試しあれ❗️

生田勉監督

第43回日米大学野球選手権大会が、松山市の坊ちゃんスタジアムで、18時から開催されます。日本チームは、亜細亜大学の生田勉監督が率いています。生田監督は、亜細亜大学を3度日本一に導いた名将です。

2年ほど前、愛媛の高校球児を視察に来られた際、生田監督の治療をする機会があったのです。そのご縁で、招待券をいただき、本日は早めに店仕舞いして、球場に来ています。

我が母校(筑波大学)から、篠原涼選手(内野手、主将)と佐藤隼輔(投手)が選ばれています。

あまり信じていただけないのですが、私も筑波大学野球部に所属していたのです!あの原辰徳巨人軍監督とも、公式試合をしたこともあるのです・・・信じられないですよね~~

始球式では、新田高校野球部の女性ピッチャーが、豪速球。

日本チームが1対0でリードしています。

天気痛?

お昼の番組で梅雨の時期、低気圧による頭痛、めまい、腰痛、首痛などを天気痛と呼ぶとありました。そこでは、愛知医科大学学祭的痛みセンター客員教授気象病の第一人者、佐藤純先生が、そのメカニズムを述べておられました。

低気圧になると、三半規管がゆるみ、脳が誤作動し自律神経がうまく働かなくなり、めまいが起こるそうです。

それを防ぐためには、三半規管を刺激するため、耳をほぐして、手首の内関(ないかん)というツボを刺激しましょう、という内容でした。

短い時間内で簡単に説明するのは、難しいとは思いますが、少し説明不足だったように思います。

そもそも、低気圧になると、なぜ三半規管がゆるむのか?この説明が一番大切だと思います。

私が、東京医療専門学校の学生の頃、東京理科大卒で、ギタリストでもあったM先生が、実技の授業で以下のように説明してくださいました。

「気圧が下がると、毛細血管が拡張してきます。深海魚を釣り上げると、カラダがパンパンにふくれるのと同じ。血管がふくれると血流が悪くなります。

ホースの口をせばめると、水がよく流れるでしょう・・・その反対で、血管がふくれると、血流が悪くなるの。

血流が悪くなると、発痛物質(ブラジキニン)が発生し、あちこち痛くなるのです。」

さすが理系の先生、明確な説明!腑に落ちました・・・と、思ったものです。

この説明を、聞いた後だと、低気圧になると内耳空間がふくれリンパ液が揺れやすくなるのかな?と考えますよね。

この現象を佐藤先生は、三半規管がゆるむと表現されたのだと思います。低気圧になるとなぜ腰痛になったり、古傷がいたんで来るのかの説明まで聞きたかったのですが、それはなかったと思います・・・ちょっと、残念。

要は、血流と血の質が健康のバロメーター。60点以上の血流と血の質を保ちましょう‼️