クスノキ枝折り相撲(すもう)
からかい、しらい滝かけて、クスの梢(こずえ) に雲が湧く
私の母校、東谷小学校校歌の出だしです。
からかいと言うのは、唐岬(からかい)の滝。しらいというのは、白猪(しらい)の滝。
正岡子規、夏目漱石が吟行された滝です。立派な滝を遥かに望み、4本の大きなクスノキが
枝を張り巡らせ、入道雲がにょきにょきと湧く・・・
クスノキの周りには、様々な形の枝が落ちており、それらが、最高の遊び道具でした。
授業中、ポケットに入っている枝を触っては、ニコニコしていました。
休み時間の「枝折り相撲(すもう)」の勝利を想像していたのです。
もしかしたら、クスノキのエネルギーを貰っていたのかもしれません。
授業が終わるとクスノキの影下で「枝折り相撲」。
2人が面頭向かい、クスの枝を十字に交差して、相手の枝を折っこするのです。
太い枝が、必ず勝つとは限りません。細くても粘りのある枝が、
「パキッ!」
っと、真っ二つに太い枝を折ることがありました。
この快感がたまらず、ひたすら細めで丈夫そうな枝を探し求めるのです。
たとえ最高の枝を見つけても、十字に組んだ後の重心移動と、そのタイミングが悪いと負けてしまいます。
子供は子供なりに、重心移動と重心安定の法則を体感し体得していたようです。
クスノキの恩恵に感謝。