60才代の女性患者Bさんは、O脚を矯正するため、1年4か月前に、左脚(脛骨)内側にクサビを入れ、金具とボルトを6本で固定。1年後に金具とボルトを取り出す手術をし、月に2回の来院をしています。私と同い年で、生年月日も近いので、ほぼお友達感覚です。
「先生、今日はじいちゃんとばあちゃんが・・・・どうたら、こうたら・・・6か月の犬に生理が来て、不妊手術・・・・」
話を聞いているだけで、楽しくなってきます。Bさんの場合、手術をした左膝には違和感を感じていますが、痛みはありません。どちらかというと、左膝をかばうため、右股関節に負荷がかかり階段の上り時、右脚に力が入りません。また、仕事で同じ姿勢で座っているため、前屈すると腰痛を感じます。
「Bさんの腰痛は、慢性的じゃから今日は、オデコじゃのうて、後頭部の方に鍼を刺してみようわい。」
合谷診(人差し指と親指の間の触診):左(左から治療を始めます)
進化系合谷診(上腕診と同じく頸椎~小脳の診断点となります)
左:頸椎(1)、腰椎(1)、脳幹(1)、
右:小脳(0)
右小脳が0とあるのは、左側に置鍼したことで、右小脳に対応する診断点の圧痛が無くなったことを意味します。さて、ここまでは上手く行きましたが、陽のY点(イプシロンともいう、治療点です)の位置をしっかり覚えていません。
「あのね・・・ちょっと、参考書見てええ?・・・まだ覚えてないのよ。」
「先生、カンニングペーパーじゃね~、どうぞ、どうぞ。」
「スミマセン💦」
首診:左腎(2)、大腸(1)、三焦(0)、胃(1)
:右なし
「これで、腰の状態どうですか?」
「・・・・あっ軽なった・・・前に倒して・・・・ちょっと真ん中に芯がある程度じゃね・・・」
「階段上りは?」
「・・・・まだ、右の股関節あたりに力が入りにくい・・」
この状態で、30分うつ伏せで休んでいただきます。
「は~い・・・そろそろ、鍼を抜きましょか・・・・どうですか?・・・・階段上り?」
「・・・・あれっ?先生・・・楽になっとらい・・・効くんじゃね~」
30分間の置鍼は、効果があったようです❣️
「